病棟の先輩たち全員で
新人を気にかけフォローしてくれる
永田 大学まで兵庫の実家暮らしだったので自立したかったのと、働くなら東京の大学病院が良かったので当院を見学しました。その時の病棟での看護師の対応がとても丁寧で、ここで働きたいと思いました。本田さんの決め手は何ですか。
本田 大学の周りの人たちがほとんど附属の病院に行くので、私は少し違う環境で働いてみたいと思いました。友人から当院の評判を聞いて見学に来たところ、看護師の患者さんとの接し方がとても温かく、理想のかかわり方だと感じました。また、医師を含めた多職種によるチームのパワーバランスが良いところにも惹かれました。永田さんは実際に働いてみて、入職前のイメージと違っていたことはありますか。
永田 イメージの違いは全くなかったです。病棟の先輩たちみんなが新人を気にかけ、フォローしてくれています。いろいろな疾患や薬のことなど勉強しなくてはいけないことが多いですが、病棟では個人のペースに合わせて課題を設定してくれるので、自ら学ぼうと思える環境だと感じています。
本田 入職前から覚悟していた通り、とても忙しいですが、毎日が充実していると感じられます。ただ、自分なりに優先順位を考えたつもりでも思うようにできなかった時は、この仕事に向いていないのではと思う時もあります。かと言って何も身につかないまま辞めてしまうのは悔しいですし、次はできるように頑張ろうと、前向きな気持ちに切り替えて努力しています。
時間管理が上手くできるように、
頭の中でシミュレーションを行う
本田 永田さんの今の課題は何ですか。
永田 時間管理が上手くできるようになることです。自分では1日のスケジュールを立てて優先順位をつけてやっているつもりでも、イレギュラーな仕事が入るとパニックになってしまい、結局先輩に助けてもらうことになります。物品の準備不足など無駄な動きが多いので、1日を振り返り「明日はここでこれをしよう」とシミュレーションするようにしています。
本田 私も時間管理が苦手なので、この時間に何をしていたかを必ず振り返って、次は効率よくできるようにしています。先輩たちは忙しい中でも、患者さんとのかかわりを大切にしています。時間のつくり方やかかわり方を観察して学び、やらなければならないことを確実に終わらせて、私も患者さんとかかわる時間をつくるようにしていきたいです。
永田 確かに先輩たちの患者さんへの対応、患者さんの立場に立って考える姿勢には、学ぶことばかりです。以前シャドーイングの時に、「患者さんからの要望に応えるのが難しいと思っても、すぐに断わるのではなく、まずはしっかり話を聞くこと」と教えてもらいました。先輩たちによる患者さんの不安を軽減する言葉かけも、とても参考になります。
本田 先輩たちが実践している、「温かな心のこもった看護」とは何かを私たちなりに考え、より良い看護を提供できるように一緒に頑張っていきましょう。

