一人ひとりに合わせた看護を
多職種とともに考え、創り出す
小田島 当院に入職を決めた一番の理由は何ですか。
竹山 就活では2病院を候補にして、当院のほうがスタッフ同士の連携が良好で働きやすそうだったので、こちらを選びました。
小田島 私は当看護部の理念である「創造性豊かな思いやりのある看護」が、自分の目指したい看護だったので入職を決めました。患者さん一人ひとりに合わせて創意工夫する看護というのは、看護師、医師、さまざまなスタッフが考えを出し、創り上げていくものだと思います。それが院内全体の雰囲気に表れていますね。
竹山 そうですね。私も患者さんと密にかかわる思いやりのある看護がしたいと考えていますが、業務に追われて実践できない時もあります。そんな時、業務を円滑に進めるコツや、会話がスムーズにいかない患者さんと話す時のポイントなどを先輩から教えてもらうことがたびたびあり、私の思いを汲み取ってもらえていると感じます。
小田島 私も新人の時、患者さんとかかわる時間が取れず、先輩はできているのになぜ私にはできないのかと精神的に落ち込みました。当時の師長や先輩方から「最初はできなくて当たり前。すぐにできる仕事ではないから、ゆっくり覚えていけばいいのよ」「入職当初はできなかったことが、少しずつできるようになっているじゃない」と声をかけられ、ネガティブな面ばかりを考えて焦る私に、小さな進歩があることを気づかせてくれたことが忘れられません。この環境が私を育ててくれたと感謝しています。
スキルを磨く教育体制と
先輩方のきめ細かいサポート
竹山 教育システムが完備されていて、学びの過程を先輩方がいつもサポートしてくれていることへの安心感は大きいです。
小田島 新人教育は、月に1度の指導者会議で一人ひとりの修得状況を病棟全体で共有しています。入職から4カ月目くらいでほぼ一人でできるようになりますが、不安に思う手技はその都度指導しています。
竹山 手技については「看護技術チェックリスト」を使い、修得度を細かくチェックしてもらっています。例えば採血は練習用の模擬腕で3回行い、さらに先輩の腕を借りて3回練習させてもらい、そこで合格が出ればようやく患者さんに行えます。確実に技術が身についているかを確認できるシステムなので、新人にとっては助かります。
小田島 患者さんの安全が第一ですからね。一人ひとりの成長に合わせて、というのが看護部の方針です。
竹山 精神面でもさり気なくフォローしてくれます。時折、教育担当の方が病棟を見回り、新人看護師に「困っていることはない?」「ご飯はきちんと食べているの?」と気遣ってくれるのに驚きました。
小田島 病棟の先輩にはなかなか話せないことも、病棟の垣根を越えて悩みを話せる人がいるのは、心強いですよね。竹山さんはどんな看護師を目指していますか。
竹山 知識や技術において信頼されるのはもちろんですが、患者さんが心を開いて話してくれるような看護師になりたいです。
小田島 病院全体で新人看護師を全力でサポートします。一緒に頑張りましょう。
