子どもの発達に応じたかかわりで
積極的な治療への取り組みを促す
私は小児がんセンターに勤務しています。0~5歳の子どもたちが化学療法・放射線治療や手術、造血幹細胞移植を目的に入院しており、治療に応じた看護や緩和ケアを行っています。乳幼児の患者には発達に応じたかかわりをしています。
当院に入職して強く感じたのは、多職種との連携が想像以上に密接にかかわっていることです。退院後も長期的なフォローが必要で、在宅でも化学療法を続けている子どもがいるため、効果的な服薬方法や安楽な体位などを医師や薬剤師、リハビリ科、チャイルドライフスペシャリストなどと相談しながら必要なサポートについて話し合っています。
乳幼児の看護は、子どもにとって自分の体の状態や治療への理解を言葉で表現することが難しいという面があります。治療を受けることが、つらいというマイナスの感情だけになってしまうと、治療に支障をきたすこともあります。幼児期は自我が芽生え始める時期でもあるので、自立心を育みながら子どもが積極的に治療に臨めるようなかかわりを大事にしています。また、治療方針の決定はご家族が行うこととなるため、ご家族へのサポートも重要です。子どものがん罹患を告知されたときの動揺、大きな不安、緩和ケアへの移行を決断するときのつらさに心を寄せ、少しでも苦痛を軽減できるように努めています。
今後はさらに知識を深め、当院の理念でもある「子どもと家族の未来を支える」ことのできる看護師になりたいと思います。