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Special Topic 1 看護部長インタビュー [トップが語る学生へのメッセージ]

さまざまな研修や看護を積み重ね
プライマリ・ナースとして成長することで、
「患者さん中心の看護」を実践する

国家公務員共済組合連合会 虎の門病院

副院長・看護部長

美江子さん

2年間は新人という位置づけで
自分のペースで確実に成長

毎年、優秀な学生が集まる貴院の魅力は何でしょうか。

 当院は附属の大学や養成施設を持たないため、全国から多くの人材が集まってきます。その多くは「プライマリ・ナースとして、患者中心の看護を実践したい」という志望動機で入職しています。
 学生の皆さんにアピールしていることは、新病院になり、きれいで快適な施設であることや労働環境のよさではなく、私たちが看護を実践するうえで大切にしていることです。
 当院の特徴であるプライマリ・ナーシングは、ひとりの患者さんをひとりのナースが入院から退院まで責任を持って受け持つ制度です。そこに魅力を感じる人に来てほしいと考えています。

プライマリ・ナースとして成長するための教育の特徴を教えてください。

 当院はキャリアラダーに沿って、着実にステップアップできるシステムがあります。教育の柱となるのは「患者さん中心の看護を実践できるプライマリ・ナースの育成」です。
 看護部では、プライマリ・ナースとしての基礎を築く新人教育に力を入れています。入職後の2年間は新人という位置づけで、じっくり確実に成長できる体制を整えています。2年間の新人コースと、3年目のフォローアップ期間を通して基礎コースを用意しているので、自分のペースで知識や技術を身につけられます。
 基礎コースは自己申請による受験型システムで、日常生活援助から急変時のケアまで64項目にわたる看護技術のe‒ラーニングによるテストと実技試験で確認します。
 現場では毎年、新卒を多く受け入れていることもあり、人を育てて教える環境が自然に培われています。そして自己研鑽する先輩たちの姿を見て、新人たちも学ぶ姿勢を持ち、目標に向かっていくことが受け継がれています。
 4年目以降になるとプライマリ・ナースとして成長することを目標に、入門・中級・上級コースと、キャリアに応じてステップアップできるプログラムを用意しています。
 入門コースでは、実践を通じてプライマリ・ナースの基礎を学び、中級コースではアソシエイト・ナースとして、プライマリ・ナースが提供するケアも含めたケア全体をマネジメントしながら患者さんと向き合います。さらに上級コースでは、自己の学びだけでなく、プライマリ・ナースを育成する指導者としての能力を身につけることで成長していきます。
 こうした継続的な教育を通じて、これまで実践していたつもりであった看護が実際にはできていないなど、多くの気づきが生まれます。本当の意味での「患者さん中心の看護」が見えてくるのです。

教育だけでなく、さまざまな取り組みを行っていますね。

 看護部では、患者さんの満足度の高い看護を実践するためには、全体をマネジメントする看護管理者を育成することが重要と考え、2004年からコンピテンシー・モデルの開発と運用に取り組んできました。コンピテンシーとは、卓越した業績を生む人材が持つ行動特性のことです。「患者さん中心の看護」を実践するためには、マネジメントする人の力が不可欠です。これまでの人材育成の効果もあって、患者さんによりよい看護の提供につながっていると実感しています。
 また独自に開発したシステムTNS(Toranomon Nursing System)は、各病棟でのナースの看護業務量を測定するものです。公平な人員配置により、患者さんに公平な看護が提供でき、各病棟で働きやすい環境が整いました。
 今後は高齢化が進む中、認知症患者さんへの対応やメンタルケアの必要性が多くなると思われます。患者さんの尊厳と人間らしさを大切にしたケアの提供を考えていきたいですね。
 患者さんにとって何が最善かを、さまざまな視点で話し合い、考えることで答えを導き出せるのではないかと感じています。自分自身で考え、話し合うことで看護の幅が広がり、成長できる土壌があることも当院の魅力です。

受け身ではなく主体的に学び、
自分で考える力を養う

求める人材像についてお聞かせください。

 看護部では、さまざまな学ぶ環境を整えていますが、常に主体的に学んでほしいと思います。受け身ではなく、自分自身で考える力を養うことが必要です。そして、どういうナースになりたいか、具体的に自分の目指すナース像を描いてください。これからナースとしてのキャリアを積み、看護を実践する中で、方向性が変わってもかまいません。常に目標に向かって学ぶことが大事です。

学生にメッセージをお願いします。

 学生時代は、実習などで余裕がないかもしれませんが、時間を有効に活用して、多くのことを体験してください。その経験は、社会人となったときに役立つことと思います。
 また希望する病院の見学会やインターンシップに参加することをお勧めします。現場でどんな看護を行っているか自分の目で確認し、この病院で働きたいと思えるかを判断してください。
 新卒で入職した病院で培ったものは、その後の看護にも大きく影響を及ぼします。この先、さまざまな事情で他病院に転職しても、当院で身につけたものや、その精神は途切れることはないと思っています。
 当院はナースとして、人として成長することに価値を置いている人に向いていると思います。自分自身にも言えることですが、入職後に先輩たちの学び続ける姿勢を見て育つため、自然とDNAに組み込まれている気がします。先輩から受け継がれている歴史があることも、私たちの誇りです。
 2020年開催の東京オリンピック・パラリンピック病院に当院は指定されました。その役割にも応えられる体制を整えていきます。
 当院にはプライマリ・ナースとして成長できる環境があります。一人前のプライマリ・ナースとして「患者さん中心の看護」を実践できるようサポートしますので、一緒に成長していきましょう。

宗村 美江子さん

虎の門病院

[住所]〒105-8470 東京都港区虎ノ門2-2-2
当院は、外国人患者受入れ医療機関認証制度(JMIP)、日本国際病院(JIH)の認証を取得しました。2020年には、国際的な医療機能評価(JCI)の認証取得を目指しています。

Profile プロフィール

むねむらみえこ

新潟大学医療技術短期大学部看護学科卒業後入職。厚生省(当時)出向を経て2002年看護部長、2008年より現職。看護部長在任中に筑波大学大学院修士課程、東京医科歯科大学大学院修士課程を修了。

宗村 美江子さん
日常のケアを行う中で疑問を持ち、問題点を抽出し解決につなげていくことが、ケアの質の向上につながります。そうした積み重ねが「患者さん中心の看護」の実践に結びつくのです。

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