先輩の背中を見て学ぶことで、
個別性を大切にしたケアを理解
当院のインターンシップに参加したとき、NICUで丁寧なケアの様子や看護師と家族の関係性が築かれている様子を見て、この病院でなら患者さんと深くかかわれると思い、入職を決意しました。
NICUでは、刺激を緩和し患児の発達や状態に合わせた細やかなケアが求められます。入職当初は未熟児で生まれた患児に触れることさえ緊張し、戸惑うばかりでしたが、先輩からの指導で落ち着いてケアに取り組めるようになりました。また、生まれてすぐ集中治療が必要な子どもの母親は、不安や悲しみとともに、自分が悪いと責める場合があります。こうした母親に対しては、そうではないことを伝え、退院に向けて前向きに取り組めるようサポートしています。
学生時代に「個別性のある看護」の大切さを学びましたが、入職前はあまり実感がありませんでした。患児とかかわる中で、小さな生命でも個別性を持った対応が必要であることがわかりました。例えば哺乳が困難な患児にも、先輩たちは経験に裏づけされた個別的な援助を行っています。先輩の背中を見て学ぶことで、個別性のある看護を実践していきたいと思います。
初めて受け持った患児は早産で未熟児の状態でしたが、徐々に哺乳量や体重も増え、元気になっていきました。日々成長する喜びを母親と一緒に共有できたことは今でも心に残っています。患児の成長過程にかかわれること、赤ちゃんを抱っこして母親が笑顔になる瞬間に立ち会えることが、やりがいにつながっています。
