回復した患者さんのICU訪問。
その瞬間が大きなやりがいとなる
ICUでは急変リスクが高く、モニターや患者さんの全身状態をアセスメントして急変の兆候をチェックしなくてはなりません。早期離床へのアプローチもあり、新人の頃は時間に追われて、患者さんとかかわる時間がとれないことが多々ありました。
患者さんに寄り添う看護の実践を目指していたので、それができない状況に悩みました。そんな中、ICUを退室し、回復した患者さんが訪ねてきてくれたことがありました。そして「夜、心細い思いをしていたとき、声をかけてくれて心が軽くなった。ありがとう」と言ってくれたのです。自分では十分にケアができていないと感じていたのですが、患者さんの心を動かせたことを知って大きなやりがいを感じ、寄り添う看護実践への意をさらに強くしました。
入職5年目にプリセプターとして初めて後輩を指導。指導のために再勉強したことで、知識の意味合いが深まったり、見落としに気づいたりと、自分の看護の見直しにつながりました。また、新人の不安でひきつっていた笑顔が、できることが増えるにつれて自然な笑顔に変わるのを見て成長を嬉しく思う一方で、自分のことだけに集中しがちな場面でも、フロア全体の状況を意識できるようになるなど視野が広がり、私自身も成長していることを実感しています。
ICUでは集中治療をきちんとできて当たり前。今後は、そこに患者さんの気持ちを考えたプラスの看護を提供できるように、看護師一人ひとりが余裕を持てる環境づくりにも貢献していきたいと思います。
