> 大同病院(沼田 悠希さん) | 専門領域で活躍する先輩ナース 2020年度
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巻末特集 専門領域で活躍する先輩ナース

写真:沼田 悠希さん

患者さんの全身状態、バイタルの
声なき声に耳を傾ける

大同病院
手術室看護師

悠希さん

国際医療ボランティアでの
手術介助がきっかけだった

 学生のときにミャンマーでの国際医療ボランティアの活動に参加し、手術室看護に興味を持ちました。現地ではちょうど「手術ミッション」の時期で、術前の点滴の準備や無影灯を術野に当てる、術後の保護材の交換など、学校では習っていない手術室での看護を体験しました。看護師たちは患者さんの状態をすぐにアセスメントし、医師に指示される前にテキパキと動いている姿がとても魅力的でした。それに比べ、学生とはいえ何もわからない自分が悔しく、「手術室看護ができるようになりたい」と強い思いを抱き、1年目から手術室に入れる当院に入職しました。
 手術室看護師には、器械出しと外回りの2つの業務があり、両方とも習得します。器械出しは手術の流れを頭に入れ、医師に言われた器械を素早く用意し渡すことが主な役割で、外回りは記録や器械出しに必要な物品を準備し、患者さんの状態をアセスメントするなど安全を守る役割です。
 1年目は、とにかくさまざまなことを理解していくだけで精いっぱいで、特に解剖生理に関しては知識不足を痛感し、挫折しかけたこともありました。器械出しでは渡すタイミングがずれると、執刀医がやりにくくなるだけでなく、手術の流れを止め、手術時間が長くなるなど患者さんにも負担がかかります。器械出しがスムーズにできるように、手術に関する本や先輩たちがまとめてくれた術式マニュアルを読んで、何度もイメージトレーニングをしてから手術に臨みました。
 毎日欠かさず手術の予習と復習を行い、先輩たちからのアドバイスをもらうということを続けた結果、目に見えてできることが増え、うれしかったです。医師や先輩たちからも「できるようになったね」と、フィードバックしてもらえたので、それも自信につながり「もっと頑張ろう」と思えました。

患者さんの思いに気づけるように
日々知識を増やし、経験を積む

 外回りでは、手術中の患者さんは麻酔下で発言できないため、患者さんの立場だったら今どう思うのかを考えることが、少しずつできるようになりました。例えば医師から室温を下げるように指示があれば、患者さんは寒いだろうと考え、輸液を温めるなどの保温に努めます。それでも患者さんの全身状態やバイタルサインから、患者さんが今どう考えているか、何をしたらいいのかの気づきは、先輩に比べまだまだです。
 手術室看護は、患者さんにしてあげられることがたくさんあります。どんなに勉強しても、さらに勉強しなければならないことが限りなく出てくるので奥が深く、だからこそ面白いと言えます。
 病棟と比べ、患者さんから「ありがとう」と言われることは少ないのですが、患者さんがトラブルもなく退室され、元気にリハビリをしている姿を見ると、私たちのケアがうまくいったのだとうれしくなり、やりがいを感じます。
 当院では、行きたい研修があれば時間調整をしてくれるなど、積極的に勉強の機会をサポートしてくれます。これからも院内外の勉強会に積極的に参加し、自己学習も続けながら、さらに知識・技術を身につけて、患者さんの安全・安心をより守ることができるように努めていきます。

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大同病院

[住所]〒457-8511 愛知県名古屋市南区白水町9番地

[TEL]052-611-6261

Profile プロフィール

手術室 愛知県出身・椙山女学園大学卒業
大学卒業後、新卒で大同病院に入職。手術室を希望して配属となり、現在3年目を迎える。少しずつリーダーとしての役割も担う。

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後輩に、人工呼吸器のマスクに人工鼻を装着する方法を指導する。
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同僚とマスクやガウンをつけ合う。しっかり手順を覚え、技術を確実に身につけ実践することが、患者さんの安全・安楽につながる。
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同院には現在3人のNP(ナース・プラクティショナー)がいる。沼田さんも将来は「手術を円滑に進めるために医師がどう考えるかを理解したいので、医師の目線に立った勉強をしたい」と、NPを目指し、大学院進学を考えている。

「全国から集まる先輩ナースたち」帰省や同期との食事でリフレッシュ ストレスをためない生活を心がけています 学生の頃とは生活リズムが異なるため、生活習慣に気をつけてストレスをためないよう生活しています。休みの日は実家に帰ったり、同期と食事に行ったりしてリフレッシュ。いろいろなことを相談できる同期は、公私ともに心強い存在です。勤務中は情報を共有・交換し合うなど精神的な支えになっています。多忙な業務の中でもコミュニケーションを欠かさず、患者さんから信頼される看護師を目指します。