【看護学生の就活】いつから始めるべき?就活スケジュールをもとに解説

【看護学生の就活】いつから始めるべき?就活スケジュールをもとに解説

最終更新日:2025/02/20

看護学生の就職活動(就活)は、実習や国家試験の勉強と両立しながら進めなければならないため、希望する病院の内定をもらうためには計画的に準備を進めることが大切です。今回は、就活のスケジュールに合わせてやるべきことを解説します。低学年時からしておくことや先輩からのアドバイスも紹介するので参考にしてください。

就活はいつから始めるべき?先輩看護師からのアドバイス

就活を始める時期として「なるべく早いほうがよい」という意見が先輩看護師から多く寄せられています。

ナース専科 就職が就活を終えた人を対象に行ったアンケートでは、以下のようなコメントが寄せられました。

就活を終えた先輩のコメント

  • 実習が始まると忙しくなり就活との両立が難しくなるため、納得して就職先を選ぶことができるよう、早めに情報収集に取り組むことをもっとやっておきたかった。
  • 病院の就職説明会などは人数が限られている場合があるため、早めに行動すべきだったと思う。やりたい看護が明確でないと病院を絞るのに苦労するので、自己分析が大切。
  • 就活は実習や卒業研究などと同時に行わなければいけないので、早めに自分で予定を管理して、計画的に行動するべきであると思った。
  • 早め早めに動くことが本当に大切だと痛感した。就活は自己分析から丁寧に、かつ早くからやることが大切だと思う。
  • 低学年からコツコツと病院情報などをみて情報収集していたため、焦らずに済んだ。
  • 実習で忙しくなる前に、自己分析と情報収集を終わらせておいたので楽だった。
  • ※ナース専科 就職アンケート『看護学生意識調査2024』より

このように、アンケートでは早い時期からの就職活動をすすめる意見が多くみられました。ただし、やみくもに就活を始めればよいというわけではなく、自己分析やスケジュール管理が大切とのアドバイスもありました。

実習に就活、国試対策と忙しくなるなか、焦らずに納得感のある就職を実現するためには、早い段階で準備を始め、計画的に就活を進めるのがカギとなるようです。どのような準備とスケジュール管理をすべきか、具体的に確認していきましょう。

看護学生の就活スケジュール【学年別】

ここでは何をいつごろ進めるべきか、看護学生の就活スケジュールを学年別に解説します。1~2年生にあたる低学年のうちにやっておくとよいことや、就活を成功させるポイントも紹介するので参考にしてください。

【学年別】就活スケジュール例

下図は、看護学生の就活スケジュールの例をまとめたものです。

看護学生の就活スケジュール

それぞれの学年でやるべきことを解説します。

1~2年生

3年制学校の1年生、または4年制学校の1~2年生時は、学校の勉強も座学が中心で比較的時間に余裕があるため、この時期を活用して少しずつ就活の準備を進めることが大切です。

就活の準備として、まずは自分自身の特性や価値観と看護師の働き方について理解を深めましょう。自己分析によって自己理解を深め、座学や基礎実習などで看護師の役割や働き方を理解しておくと、どんな病院に就職すればよいかが徐々に明確になっていきます。

最終学年1年前

3年制学校の2年生、4年制学校の3年生になったら、本格的に病院の情報収集を開始します。まずは合同就職説明会に参加してより多くの病院を知り、そのなかから気になった病院の説明会や就業体験に参加するのがおすすめです。

最終学年が始まる頃には本格的に採用試験がスタートするため、この時期にある程度志望先を決めておくとよいでしょう。

最終学年

最終学年の4月頃から採用試験が始まります。はじめに志望先の採用試験情報を確認し、応募書類を作成・提出します。その後小論文や面接の対策を行い、本番に備えましょう。採用試験後は数週間程度で結果が通知され、入職の意思を示せば内定となります。

就活を成功させる2つのポイント

看護学生が就活で成功するポイントは、自己分析とスケジュール管理の2つです。それぞれ詳しく解説します。

ポイント1:低学年からの自己分析が吉!

就活を成功させるには、1~2年生のうちから自己分析を行い、キャリアプランを考える機会をつくることが大切です。就活は、自分が目指す看護師像や理想の職場の基準がはっきりしていないと、意思決定の軸がぶれて病院選びに迷ったり、大きな理由もなくなんとなく就職先を決めてしまったりする可能性が生じます。

できる限り早くから自己分析を行い、就活に対する自分なりの軸を明確にすることが就活成功のポイントとなります。

ポイント2:自分オリジナルの就活スケジュールを立てる

2つめのポイントは、自己分析を行ったうえで自分に合った就活スケジュールを立てることです。図で紹介した就活スケジュールはあくまでも例であり、実習のスケジュールや病院の採用スケジュールは学校や希望先の病院によって異なります。

希望の病院から早めに内定をもらい、早い段階から国家試験対策を始められるようにするためにも、自分に合った就活スケジュールを立て、計画的に動くようにしましょう。自己分析によって就活に対する軸を明確にしておけば、スケジュールも立てやすくなりますよ。

就活でやるべき4つのステップ

ここでは、就活で具体的にやるべきことを4つのステップごとに解説します。

ステップ1:自分自身と看護師の働き方を理解する

はじめにやるべきことは、自分自身と看護師の働き方を理解することです。自己分析によってどのように働きたいのか大まかにイメージしたうえで、領域別や施設形態別にどのような看護師の働き方があるのかを理解しておきましょう。

特に自己分析によって自分の性格や価値観、強みや弱みを明確にしておくと、自分に合った働き方や進みたい看護領域、働きたい施設形態を検討するのに役立ちます。自己分析にはさまざまな方法や診断ツールがあるため、取り組みやすい方法で行ってみてください。

ステップ2:合同就職説明会に参加して病院を知る

次に、どんな病院があるかを知るために看護学生向けの合同就職説明会に参加してみましょう。合同就職説明会は、複数の病院が同じ会場内にブースを設けて説明を行うため、1日で効率よく情報収集ができます。また、キャリア相談が受けられたり、知らない病院について知る機会にもなるでしょう。

合同就職説明会の参加方法や、当日の回り方のポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひチェックしてみてください。

ステップ3:就業体験・病院説明会に参加して志望先を決める

合同就職説明会に参加して情報収集できたら、気になる病院の個別の説明会や就業体験に参加してみましょう。実際の現場を訪れることで、自分に合った職場であるかが判断しやすくなり、志望先となり得るかどうかを見極める機会にもなります。

説明会や就業体験は、病院によって開催時期や参加方法が異なるため、開催情報をチェックして気になる病院から優先的に参加しましょう。特に就業体験は、現場のリアルな情報が得られ、志望先の病院へのアピールチャンスにもなるため、ぜひ参加してみてください。

ステップ4:採用試験対策を準備する

最後は採用試験対策です。履歴書だけでなくエントリーシートが必要な病院や、採用試験として小論文を実施している病院もあります。志望先の採用試験情報を集め、応募書類の準備と採用試験への対策を早めに行いましょう。

ナース専科 就職では、就活対策に関するコンテンツを数多く用意しています。ぜひ参考にしてください。

看護学生の就活|気になるQ&A

ここでは多くの看護学生が気になる就活への疑問などについて、先輩看護師の意見も交えながら質問に答えていきます。

まわりの友達はまだ就活を始めていないけど始めるべき?

就活は自分の将来に関わること。周りに流されない意識も必要です。いつから始めるかは自分次第ですが、できる限り早い段階でのスタートが得策です。先輩看護師からも「自己分析だけでも早めに始めておくべき」という意見が多数ありました。

また、首都圏の病院は採用試験の時期が早い傾向にあるようです。首都圏への就職や、引っ越しを伴う就職先を希望している人は、早めに行動しましょう。

資料請求やエントリーはどのくらいするべき?

資料請求やエントリーの数は人それぞれです。100病院の情報を集める人もいれば、志望先をすでに決めていてあまり情報を集めない人もいます。

例年では複数の病院情報を集めて比較し、最終的に1〜2つに絞って応募した先輩が多いようです。より多くの病院情報を集めるとその分比較検討はできますが、情報だけがむやみに多くなってしまうこともあります。そうならないためには、自己分析によって就活の方向性を明確にしておくことが大切です。

説明会や就業体験に参加しないと採用試験で不利になる?

説明会や就業体験への参加を重視するかは病院によって異なります。確かに過去に参加した学生であるかどうかが採用試験時にチェックされる可能性はあるでしょう。

先輩看護師へのアンケートでは、説明会や就業体験の経験が志望理由につながったという意見や、就業体験に参加してキャリアプランの方向性がはっきりしたという体験談が多くあります。採用試験のためだけでなく、自分が納得のいく就活をするためにも説明会や就業体験への参加をおすすめします。

説明会や就業体験は人数が限られているところもあるため、気になる病院の情報は早めにチェックしてください。

説明会・見学会 就業体験

採用試験が複数回ある病院は早めに試験を受けるべき?

採用試験は、日程が遅い時期になるに従い採用枠が埋まってしまう可能性はゼロではありません。自分にとって志望度の高い病院であれば早めの応募がおすすめです。早く内定がもらえれば、実習や国家試験の勉強に力が注げるので、余裕をもって早めに行動してみてください。

早めの準備と計画が就活成功のカギ!

看護学生は忙しいからこそ、自分にあったスケジュール計画を立てて早めに準備し、効率よく就活を進めることが大切です。先輩の意見からも早めに事前準備することの重要性がわかるでしょう。最近では低学年から就活準備をしている人もいるようです。遅かったと後悔しないためにも、実習や課題で忙しくなる前に、できることから始めていきましょう。

執筆者情報

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柴田 実岐子

shibata-mikiko

福岡県生まれ。大学卒業後、一般企業に勤務し、社会人から看護師免許を取得。急性期外科などで経験を積んだのち、精神科、慢性期の一般病棟、健診センターなどさまざまな職場で勤務。さらに夜勤専従・派遣・応援ナースなど、多種多様な働き方を経験した。現在は離島移住をきっかけに、へき地医療に従事しながらライターとして活動中。

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