看護学生向けの病院インターンシップ│メリットからスケジュール例まで解説 

看護学生向けの病院インターンシップ│メリットからスケジュール例まで解説 

最終更新日:2024/02/27

看護学生向けのインターンシップは病院の理解を深めるための貴重な機会です。今回はインターンシップに参加する上で知っておきたいスケジュールや事前に準備しておくべきポイントを紹介します。就職後のイメージをつかみ就職活動に活かしましょう。

看護学生向けの病院インターンシップとは

看護学生向けの病院インターンシップとは、一般企業ではなく希望する病院へ出向き、病院見学や看護体験を行うプログラムです。施設の雰囲気だけでなく、実際の業務や職員の様子なども知ることができます。

病院インターンシップが催される目的は?

インターンシップは参加者(看護学生)と病院側、それぞれ催される目的が異なります。

参加者側の目的

  • 志望する病院への理解を深める
  • 就職後のイメージをつかむ
  • 就活時の自己分析の参考にする

看護学生はインターンシップで実際に施設内の様子や業務を目にすることで、病院への理解が深まります。また、病院の周辺環境や通勤時間など、自分がその病院で働くイメージが持てるかどうかの判断材料にもなるでしょう。

さらにインターンシップを通して、自分の長所や短所、看護観を見つめ直すきっかけにもなります。自己分析は自分に合った就職先や方向性を選択して就活するうえで重要な要素です。

病院側の目的

  • 職場の雰囲気を知ってもらう
  • 採用のミスマッチを防ぐ
  • 看護師の育成に貢献する

新卒採用を行う予定の病院は看護学生向けにインターンシップを開催することで、看護学生に職場の雰囲気を知ってもらう機会となります。ホームページや資料だけでは伝わらない情報も伝わるので、採用後のミスマッチを最小限にして、新人看護師の早期離職を回避する目的もあります。

また、インターンシップを通して看護師の育成に協力できるため、社会貢献も目的の一つになり得るでしょう。

看護学生が病院インターンシップで得られるメリット

病院インターンシップに参加するべきか迷っている看護学生もいるかもしれませんが、参加することで多くのメリットを得られます。

病院インターンシップに参加するメリット

アンケート結果をふまえ、看護学生が病院インターンシップに参加して得られるメリットは以下が考えられます。

就活時の病院選びに役立つ

第一のメリットは就職先の病院選びに役立つことです。病院見学や業務体験を行うことで職場の雰囲気を感じられるだけでなく、就業条件や教育体制などの詳細説明も直接聞くことができます。さらに先輩から直接話を聞けるため現場の理解を一層深められて、病院選びに役立つでしょう。

また実際に働いてみて「自分が抱いていた病院のイメージと違った」と感じる先輩もいることから、インターンシップで一度就業体験することで就職後のギャップを最小限にするメリットもあるといえます。

志望先の病院へアピールできる

第二のメリットは、病院インターンシップに参加することで志望先の病院へあらゆる面からアピールできることです。

例えば志望先の病院インターンシップに参加すると、意欲の高さをアピールできるチャンスが得られます。さらにエントリーシートや面接で志望動機を伝える際に、実際にインターンシップで学んだことや感想を入れることで、具体的な志望動機になり説得力も増すでしょう。

病院インターンシップに参加した先輩の声

実際に病院インターンシップに参加した看護学生は、どのような感想を持っているでしょうか。

約95%が「満足」と回答

病院インターンシップの満足度

※ナース専科就職ナビ調べ(2022年12月29日/有効回答数:485)

ナース専科就職ナビが実施した「2023年卒看護学生意識調査」では、病院インターンシップに参加した看護学生の約95%が「満足」と回答しています。具体的な理由として以下の回答が得られました。

  • 第一志望の病院が見つかった。
  • 意欲を伝える機会になった。
  • 良いことも悪いことも含めた説明をしてくれた。
  • 面接時のアピール材料になった。
  • 看護部長さんや現場の看護師さんから直接話を聞くことができた。
  • 実際に看護師さんのそばで仕事を見学することができ、「自分が働けるかどうか」のイメージがついた。
  • 部署によって雰囲気が違うことがわかり、たくさんの情報を得られた。
  • 学生の立場に近い新人看護師さんの話も聞くことができた。
  • 実際に抱いていたイメージとの違いを知ることができた。

病院インターンシップはいつから参加すべき?

病院インターンシップはいつから参加するべきなのか、迷っている看護学生も多いでしょう。ここからは病院インターンシップに参加する時期や参加できる回数について解説します。

3月と8月が病院インターンシップ参加のピーク

ナース専科就職ナビが行ったアンケートによると、3月と8月で病院インターンシップに参加した看護学生が多いことがわかりました。

先輩看護学生の病院インターンシップの参加時期

病院インターンシップの参加時期

※ナース専科就職ナビ調べ(2022年12月29日/有効回答数:485)

春休みや夏休みなど長期休暇が、病院インターンシップ参加のピークになるといえます。ただし病院インターンシップの開催時期は、毎月募集しているところもあれば、期間が限定されているところもあり、病院によってさまざまです。

インターンシップの参加時期が近づいてきたら、気になる病院の情報はこまめにチェックしておきましょう。

また、看護学生の就活についてまとめた「就活のトリセツ」には、就活計画を立てやすいように看護学生の年間スケジュールがまとめられています。就活準備を始める時期から具体的な内容まで詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
就活のトリセツ

※ナース専科就職ナビより

複数回参加も可能

病院インターンシップの参加には回数制限はありません。アンケートの結果では、24%の看護学生が2回以上病院インターンシップに参加したことがわかりました。

先輩看護学生が病院インターンシップに参加した回数

看護学生が病院インターンシップに参加した回数

※ナース専科就職ナビ調べ(2022年12月29日/有効回答数:1062)

病院インターンシップに参加する回数は人によって異なります。ただし就職先を選ぶうえで貴重な機会なので、気になる病院があれば参加しておきたいところです。

参加したい病院が複数ある場合は、学校のカリキュラムの確認や先生に相談するなどして、早めの情報収集とスケジュール調整を心がけましょう。

インターンシップ先の病院の探し方

病院インターンシップに関する情報は、学校内で就職関連の情報を扱うキャリア支援センターなどでも得られるほか、すでに気になる病院がある場合は、直接ホームページにアクセスして情報収集することもできます。

ナース専科就職ナビでは看護師学生向けの病院インターンシップの情報についてまとめています。自分にあった条件から探すことができるため、気になる人はぜひ活用してください。


参考:ナース専科就職ナビ

病院インターンシップ当日のスケジュール

ここからは病院インターンシップ当日の流れを解説します。細かな点は病院によって異なりますので、参考の一つにしてください。

看護学生向けの病院インターンシップの1日の流れ

病院インターンシップのスケジュール
インターンシップは病院により、午前中で終了する場合もありますが、多くは午後も実施する場合が多いでしょう。メインとなるプログラムを紹介します。

オリエンテーション

受付を済ませた後、最初にオリエンテーションを受けます。主な内容としては以下の通りです。

  • 当日の流れの説明
  • 病院の紹介(病院の歴史・理念・福利厚生など)
  • 看護部の紹介(看護部の理念・教育体制など)

看護部長が参加することが多く、管理職の印象を知ることができます。病院や看護部の理念や教育体制は、自分がなりたい看護師像にマッチしているかの判断材料になります。

またインターンシップ参加に関する説明もあるので、聞き逃さないようにメモを取るとよいでしょう。

院内見学

オリエンテーションが終わったら各診療科を見学します。院内見学は設備だけでなく、病院で働く職員の雰囲気も知ることができる機会です。見学前に白衣に着替える場合が多いため、覚えておきましょう。

実習と同様に多くの視点や目的をもって参加することで、就職後のイメージもより掴みやすくなります。ここで生まれた疑問は質疑応答のタイミングで質問するとよいでしょう。

看護体験

院内見学の後は体験する部署で実際に看護体験を行います。患者さんへの接し方や職員同士のやりとり、先輩看護師の働いている雰囲気などを体感してみましょう。

緊張すると自分のことで精一杯になってしまいがちですが、病院は患者さんが治療を受けている場です。先輩看護師からの注意事項を守り、患者優先の行動を心がけましょう。

質疑応答・懇親会

最後は質疑応答・懇親会が催されます。当日の参加者と先輩看護師でインターンシップを振り返り、学んだことや感じたことについて情報共有をする場です。

質疑応答の時間も設けられていることも多いので、聞き忘れることがないよう事前にメモをしておくのがおすすめです。

病院インターンシップに参加するうえで心がけたいポイント

ここからは、看護学生が病院インターンシップに参加するうえで心がけたいポイントを解説します。参加前・当日・参加後、それぞれのポイントをまとめましたので、参考にしてみてください。

参加前のポイント

インターンシップ前にしっかりと準備をすることで、当日に慌てることなく参加できます。

参加する病院の情報収集

参加する病院のホームページから、大まかな情報収集をします。

診療科や施設の特徴だけでなく、院長・看護部長の挨拶ページにも目を通し、どのような考えを持っている人なのかをチェックしてみましょう。

交通手段と集合時間の事前確認

病院までの経路や集合時間は事前に確認して、当日遅刻をしないように気をつけましょう。

交通手段は万が一に備えていくつかの経路を調べておくと、電車遅延などのトラブルにも落ち着いて対応できます。

持ち物チェック

参加先の病院から指定された物を持参します。

白衣やナースシューズは実習で使っているものを用意する場合が多いので、学校から持ち帰るのを忘れないようにしましょう。

昼食は病院側で用意してくれる場合もあるので、事前に確認が必要です。

    持ち物チェックリスト
  • 実習用の白衣(ストッキングも)
  • ナースシューズ
  • 筆記用具
  • 学生証
  • 昼食(病院が用意してくれる場合もある)

身だしなみの確認

病院インターンシップに参加する際は、身だしなみにも気をつけましょう。

髪型

実習のときと同様、長い髪はまとめます。男性は短めの髪型にすると清潔感があるのでおすすめです。

服装

指定がなければ、リクルートスーツを着用して参加先の病院へ向かい、看護体験の際は白衣に着替えます。どちらもシワやほこり、汚れなどを確認し、必要があればケアしておきましょう。

カバン

インターンシップでは資料が配布される場合があるので、A4サイズの書類が入るカバンがおすすめです。黒や紺などの派手でないものがよいでしょう。

メイク

ナチュラルメイクが基本です。自然な血色感に仕上がるメイクを意識してください。また、香りが強すぎる化粧品も要注意です。

当日のポイント

実りのあるインターンシップにするために、当日に心がけたいポイントを紹介します。

挨拶や正しい言葉遣いを徹底する

挨拶や返事をしっかりとできる学生は好印象です。さらに正しい敬語を使うなど、丁寧な言葉づかいも心がけましょう。また話し方だけでなく、先輩看護師の説明や患者さんの話などを「聞く姿勢」を心がけて接することも大切です。

積極的に参加する

看護体験や質疑応答など、積極的な参加を心がけましょう。真剣に参加している姿勢は先輩看護師からも好印象を受けます。ただ、積極的といっても自分勝手な行動は避け、先輩看護師の指示に従うことが大前提です。患者さんの状況に配慮した行動をしましょう。

質問を用意しておく

質疑応答の際の質問事項は、インターンシップ前に考えておくこともできますが、参加中に感じた疑問をメモしておくことでも用意できます。看護学生がインターンシップで聞いておきたい質問例をあげますので、参考にしてください。

質問例①

毎年、新人看護師は何人くらい入職していますか?

質問例②

看護師さんは何歳くらい方が多いですか?ママさん看護師はどのくらいいますか?

質問例③

(男性看護学生の場合)男性看護師はどのくらいいますか。男性看護師が多い配属先を教えてください。

なお、懇親会では1年目の新人看護師が参加する場合もあります。

仕事をしていくなかで大変だと感じることやどのくらいで仕事に慣れたのかなど、直接でないと聞けないことを聞けるのもインターンシップの魅力でしょう。

参加後のポイント

インターンシップは参加して終わりではなく、参加後にもしておきたいポイントがあります。

翌日までにお礼状を送る

インターンシップに参加した翌日にはお礼状を送りましょう。お世話になった先輩方に改めて感謝の気持ちを伝える機会となります。インターンシップに参加して感じたことや学んだことを、素直に伝えましょう。お礼状は温かみが感じられる手書きがおすすめです。

就職活動に活かすために情報をまとめる

インターンシップに参加して得た経験を就職活動に活かすために、参加後は振り返りを行い、情報をまとめておきましょう。エントリーシートや面接の際の志望動機を作成する際に役立つのはもちろん、インターンシップを通して自分に不足している部分を見つめ直すきっかけにもなります。

もし自分に合わない病院だと感じたら、具体的にどの部分が合わない理由だったのかまで細かく洗い出してみましょう。自分に合った職場選びに役立ちますよ。

病院インターンシップに参加して就職活動に活かす

看護学生向けの病院インターンシップは、就職活動時の病院選びに役立つほかに、志望先の病院へ意識の高さをアピールできる良い機会です。さらに先輩看護師とのかかわりや看護体験を通して、自分がその病院で働いていけるかどうかイメージすることができます。本当に自分に合った病院を見つけるためにもインターンシップに積極的に参加をして、就職活動に活かしましょう。

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執筆者情報

プロフィール画像

伊藤 雪乃

ito-yukino

2003年に看護師免許取得後、北海道の公立病院に5年間勤務し、地域医療をに携わる。その後埼玉県の介護施設(ショートステイ)で3年、整形外科病院に10年勤務。 2018年ごろから副業でライターをはじめ、現在はウェブと書籍に携わるフリーライターとして活動中。 2022年11月発売「私立文章女学院」編集協力