アセスメントガイドヘンダーソン編 環境の調整により体温を正常範囲に維持する

このチャプターは、体温維持に関するニ―ドを扱います。看護師は、体温を正常範囲内に保つために患者の環境を調整することが必要です。そのために、体温や放熱に関する生理学的な原理を理解するとともに、適切な温度・湿度を調節し、衣服や寝具の加減、冷・温罨法などを実施することが必要です。
※アセスメントガイドの内容はあくまで一例です。必ず実習で受けもつ患者さんや通っている学校での授業・教科書・指導などに合わせた情報収集を心がけましょう。

体温

体温について

体温は深部体腔内の温度のことで、間脳の視床下部にある体温調節中枢で調整しています。体内の熱の産生と放散のバランスは、一定にコントロール・保持されています。

熱の産生は、主に基礎代謝、筋肉運動、甲状腺ホルモン・副腎髄質ホルモンの作用によって行われるものです。また、熱の放散は主に輻射、空気中への伝導、蒸発によって行われます。

体温が低い場合

体温が低い状態の定義

  • 低体温:深部体温が35℃以下

体温が低い要因

  • 筋肉量の低下
  • ホルモンバランスの乱れ
  • ストレス
  • 自律神経の乱れなど

正常範囲

36.0~37.0℃(腋窩温)

体温が高い場合

体温が高い状態の定義

  • 微熱 :37.0~37.9℃
  • 中等熱:38.0~38.9℃
  • 高熱 :39.0℃以上

体温が高い要因

  • 感染症によるもの:細菌、ウイルス、真菌、スピロヘータなどの病原性微生物感染
  • 非感染症によるもの:悪性腫瘍、膠原病、脳出血、精神的刺激、薬物によるものなど
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※このページは、有資格者の現役看護師が学生時代の実習と臨床経験にもとづいて作成したアセスメントシートで、あくまで一例です。必ず実習で受けもつ患者さんや通っている学校での授業・教科書・指導などに合わせた情報収集を心がけましょう。
※紹介する検査値の基準値は、LSIメディエンスに準拠しています。