アセスメントガイドヘンダーソン編 正常に呼吸する

このチャプターは、呼吸に関するニードを扱っています。看護師は呼吸のありようが健康に多大な影響を与えている事を理解し、呼吸状態を正確に観察することが必要です。楽に呼吸できるような姿勢を患者に説明し、援助が必要であれば、物品を用い工夫し、正常な呼吸ができる体位を保持できるようにしましょう。このチャプターでは、呼吸と血液循環に関連するアセスメント項目をまとめました。
※アセスメントガイドの内容はあくまで一例です。必ず実習で受けもつ患者さんや通っている学校での授業・教科書・指導などに合わせた情報収集を心がけましょう。

呼吸数

呼吸数について

呼吸数は、生体が体内に酸素をとりいれ、体内で代謝から生じた炭酸ガスを排出する行為を数値で示したものです。呼吸運動の調節の仕組みは、呼吸中枢、体液性調節機構、反射性調節機構、呼吸筋から成りたちます。そのため、呼吸数からこれらの機能の障害の有無などが推測できます。

基準値

  • 成人   :15~20回 / 分
  • 学童   :20~25回 / 分
  • 幼児・乳児:25~30回 / 分
  • 新生児  :30~45回 / 分

異常値

  • 徐呼吸:成人の場合、9回 / 分以下と基準値より低く、換気量は減少する。睡眠剤の多量服用時などに現れる
  • 頻呼吸:成人の場合、25回 / 分以上と基準値より高く、換気量が増大することが多い。恐怖や興奮時に現れる
  • 多呼吸:呼吸数と深さが増す。運動後などに現れる
  • 少呼吸:呼吸数と深さが減る。死期の近い患者などに現れる
  • 過呼吸:呼吸運動が増強し、特に深さが増す。過換気症候群などでみられる
  • 減呼吸:呼吸数は変わらないが、浅い呼吸。睡眠時などに現れる
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※このページは、有資格者の現役看護師が学生時代の実習と臨床経験にもとづいて作成したアセスメントシートで、あくまで一例です。必ず実習で受けもつ患者さんや通っている学校での授業・教科書・指導などに合わせた情報収集を心がけましょう。
※紹介する検査値の基準値は、LSIメディエンスに準拠しています。