国立ハンセン病療養所

沖縄愛楽園治療センターは、入所者や退園者で治療が必要な方が入院されています。入院時は日頃の状態と比較しADL低下を認める場合も多く、個々の状態に合わせた看護を提供しています。また、外来部門も担っており、ハンセン病後遺症の一つである末梢神経障害により足底潰瘍や兎眼などの症状を有する入所者が多くみられるのが特徴です。

私は患者さんとコミュニケーションを図りながら、必要な看護はなにかを常に考え、提供したいと考えています。そのためには、業務を行いながら患者のベッドサイドに多く足を運ぶ必要があります。沖縄愛楽園では、手厚い看護が提供できること、またライフサポートにも力を入れていることから志願しました。

中途採用での入職ですが、病院と異なる部分が多く入所者さんとの関わりに戸惑うこともありました。ですが、同時期に入職した職員を対象に、沖縄愛楽園の特徴や高齢者看護について考える機会を設けてくれて楽しく仕事ができています。現在はラダーⅡを受講しており入所者との関わりの中で、差別や偏見に苦しんだ方の気持ちや人間の尊厳を考えることの大切さを学んでいます。看護師としての基本姿勢や、核となる価値観を改めて育むことができる環境に感謝しています。

沖縄愛楽園に入所しているハンセン病回復者の皆さんは、差別や偏見を受けながら生きてきた背景を持ち、後遺症と付き合いながら生活されています。看護師として不安や疑問を持つことがありますが、先輩方が多く、質問しやすい環境でとても働きやすいです。また、入所者一人ひとりに手厚いケアを提供できる環境があり「こころ豊かに生きるための支援」として入所者が望むライフサポートを実現できるように努めていることも魅力だと感じます。複数の認定看護師が専門性を活かして従事しており、チームで入所者を支えていける環境が整っています。

初めての現場で不安が多く学生時代とのギャップも感じると思います。 看護師として患者様にしてあげられることはなにかを考え根拠をもって行動することが出来れば、少しずつ看護師の楽しさを実感できると思います。応援しています。