国立ハンセン病療養所

私が勤務する病棟は、誤嚥性肺炎や終末期など様々な病状の方を受け入れています。終末期看護では、幼い頃に家族と引き離され入園した入所者さんの最期を、穏やかに寂しくないようにと細やかにケアを行い、友人との別れの時を設け皆で見送った先輩の姿が印象的でした。先輩方は優しく丁寧に指導して下さり、受け持ち入所者の観察ポイントや、分からない事を分からないままにしないように、その日のケアを振り返り根拠を教えてくれます。そのお陰で少しずつですが自信をもって看護を提供できるようになりました。

入職前に園の夏祭りに誘いを受けて参加したところ、入所者さんと職員がとても活き活きしており、介助している場面を見ると入所者さんと職員の信頼関係がしっかりと構築されていて、入所者さんが安心して身を任せていると感じました。外来での業務が長かった私は、一人一人の入所者さんにじっくり向き合い、思いを汲み取ることでその入所者さんがその人らしく生きる援助をしていくという長期的な関わりに魅力を感じ志望しました。

ハンセン病の歴史とハンセン病患者の看護です。ハンセン病は、昔は大変恐れられていた病気であり、国の政策により、さらにハンセン病患者とその家族への偏見と差別が強くなり、そのため精神的に傷ついた方々が沢山いて今でも傷は癒えていないということから、私達職員はハンセン病に対する正しい知識を普及し、悲しい歴史を繰り返さないよう啓発していくことも役割であると研修で学んだのが一般病院との違いであり印象的でした。

みんなで助け合いながら業務を行っています。相談や悩みがある時など、先輩方はじめ副看護師長さんや看護師長さんも親身になって聞いて、一緒に解決まで向かってくれるので入職して間もなくても安心感があります。また、季節の行事では入所者さんに楽しんでもらうため、職員が一丸となって協力して場を盛り上げており、明るい雰囲気の職場です。また年次休暇も取りやすく仕事とプライベートの両立も可能です。 そして、大自然に恵まれた立地であるため、四季折々の景色や花を楽しめます。

日々の学校生活お疲れさまです。実習やテストなど毎日大変な事と思います。 必ず自分の理想の職場がみつかると思います。ぜひ、その理想の職場で勤務している自分を想像し理想を現実にしてください。応援しています。

希望は通りやすいと思います。看護師長さんが親身になって希望する理由を聞いてくれます。私は医療的な知識と技術を深めたいため病棟を希望し現在も希望通り病棟で勤務しています。新生園では治療の場としての病棟と、生活の場としての部署が２単位の合計３単位の部署があり、そのいずれかに移動となります。

東北新生園は、豊かな自然に囲まれ春は千本桜、夏は池いっぱいの蓮の花、秋は紅葉、冬は雪景色などを見る事ができます。広い敷地内には入所者さんが生活を営んだ畑や分校、教会など歴史的建物が点在しています。また、一般の方々との交流も盛んで、園内ウォークラリーが開催され地域の皆さんにも園内の絶景を楽しんで頂いています。その他、入所者さんと職員の信頼関係が成り立っておりアットホームのような温かかい雰囲気の療養の場です。職員間でも先輩も後輩も笑顔が多い職場です。

前残業や残業は、滅多にありません。その取り組みとして職員同士の目配り気配りとチームワークによって適宜応援体制をとってくれます。また、複数の職員で入所者を受け持つことによって、職員の負担が軽減されることと、記録の時間も確保できるので残業せず定時で帰る事ができます。

今後の目標は認知症の認定看護師を取得したいと思っています。 目指す看護師像は、疾患を持っている患者さんに対し、疾患だけでなくその背景を知り、患者さんを取り巻く全ての環境に配慮できる看護師を目指します。