看護学生必見!就活マナーガイド|身だしなみから説明会・面接・メール対応まで

看護学生必見!就活マナーガイド|身だしなみから説明会・面接・メール対応まで

最終更新日:2025/05/20

就活のマナーは、相手に与える印象を大きく左右し、選考にも影響を及ぼす重要な要素です。今回は、看護学生が知っておきたい就活マナーを解説します。説明会や面接、メール対応など、場面別の基本マナーも紹介するので、就活前にしっかり確認しておきましょう。

基本となる就活マナー3原則

さまざまな価値観や立場の人がいる社会生活において、みんなが気持ちよく過ごすためには必要不可欠となる「マナー」。形式上のマナーだけでなく、その基本的な考え方を理解することが大切です。ここでは、基本となる就活マナーの3原則を解説します。

周囲への敬意・配慮

マナーは、相手を尊重し思いやる気持ちを形にしたものです。ですから、まずは相手に対する敬意を持つことが大切になります。

就職活動においては、志望先や採用担当者に対し敬意が伝わる言動や態度を心がけるようにします。相手に不快感を与えないよう配慮するのはもちろん、面接後や説明会後にはお礼の言葉を添えるなど感謝の気持ちを示しましょう。

身だしなみ・清潔感

身だしなみは、単に服装を整えるだけでなく、相手に好印象を与え、信頼感を得るための総合的な自己表現といえます。その場に相応しい服装、髪形、清潔感を心がけ、社会人になるための自覚があることを示しましょう。

TPOをわきまえた立ち居振る舞い

社会生活ではTPOをわきまえた適切な行動が求められます。TPOとは、時や場所、場面に合わせて身だしなみや振る舞いなどを使い分けること。そのため就活マナーとしては、説明会や面接、電話対応などのそれぞれの場面において、TPOの面からどのようなことが大切かを理解しておくことが必要です。

就活マナーガイドとして、TPOに応じた基本的なマナーと場面別のマナーを合わせて解説するので理解しておきましょう。

就活マナーガイド:身だしなみ編

身だしなみはTPOを考慮する際の大きなポイントです。第一印象は出会って数秒で決まるともいわれており、目から入った情報が相手の印象に大きく影響します。見た目で印象が悪くならないよう、清潔感があり、相手に好印象を与える身だしなみを心がけましょう。

ここでは、就活中に心がけたい身だしなみのポイントを解説します。

就活中の身だしなみのポイント

服装

就活中の服装は、面接だけでなく病院見学や合同説明会も含め、リクルートスーツが基本です。以下のポイントを参考に、身だしなみを整えましょう。

服装チェックリスト
スーツ ☐ 黒、紺、グレーなど落ち着いた色
☐ スカート丈:立ったときに膝が隠れる長さ
☐ パンツ丈:裾が靴に軽くかかるくらいの長さ
シャツ ☐ 無地の白が基本
コート ☐ 黒、紺、グレー、ベージュなどの落ち着いた色
☐ 派手なデザインやファーなどが付いているものは避ける
☐ 黒のプレーントゥが基本
☐ ヒールは3~5㎝高さで太めのものがおすすめ
ストッキング
靴下
☐ 女性はスカート・パンツに関わらず肌色のストッキングを着用
☐ 男性は黒や紺など落ち着いた色の靴下を着用
かばん ☐ A4サイズの書類が入るサイズ
☐ 黒色のビジネスバッグがおすすめ
アクセサリー ☐ 時計はシンプルなもの
☐ ピアス、ネックレス、指輪などのアクセサリー類はつけない

就活の服装は清潔感が最も大切になります。面接や説明会に参加する前には、シワや汚れがないか、ボタンが取れていないか、ストッキングが伝染していないかなどを確認しましょう。また、身につけるものは高価なブランドものは避け、色やデザインがシンプルで体に合ったサイズのものを選ぶようにします。

医療機関での説明会や面接では、感染防止の観点からマスクの着用を求められるケースもあるため準備しておきましょう。マスクは白の不織布のものを選びます。着用すべきか迷う場合は、事前に問い合わせるか、受付時に確認してみてください。

髪型

髪型においても、清潔感があり、顔全体が明るく見えるスタイルを心がけましょう。

髪型チェックリスト
ヘアスタイル ☐ 顔に髪がかかりすぎない
☐ 前髪は目にかからない
☐ 長い髪はまとめる
☐ 派手なパーマは避ける
☐ 匂いの強い整髪料は避ける
カラー ☐ 自然な黒髪が基本

就活では、髪色は黒(地毛)やナチュラル、自然な髪色が一般的とされています。髪をまとめる場合は、飾りがないシンプルな黒色のゴムを選びましょう。

メイク

メイクはナチュラルメイクを基本に、健康的で明るい印象を与えるよう心がけましょう。

      

メイクチェックリスト
ベース ☐ 地肌の色にあったものを選び、厚塗りはしない
アイメイク ☐ ブラウン系の落ちついた色を選び、ラメなどは避ける
☐ 眉毛は自然な形に整える
チーク ☐ 血色がよく見えて自分の肌色にあったカラーを選ぶ
リップ ☐ 自分の肌色にあったカラーでラメやパールは避ける
☐ グロスは塗らないほうが無難

就活の身だしなみについては、次の記事でも詳しく解説しています。参考にしてください。

就活マナーガイド:説明会編

説明会は選考の場ではありませんが、面接と同様に社会人としてのマナーが求められます。常に見られているという意識を持って参加しましょう。ここでは、説明会のマナーを解説します。

言葉遣い・挨拶のマナー

説明会では、病院の採用担当者や職員に対して常に丁寧な言葉遣いを心がけます。正しい言葉遣いを身につけるために、普段の学生生活から意識して実践してみましょう。

また、挨拶は相手への敬意を示す行為として大切なマナーといえます。相手の目を見て、明るく自分から挨拶しましょう。「こんにちは」「よろしくお願いいたします」「ありがとうございます」など、基本的な挨拶をしっかりと行うだけでも好印象につながります。

自己紹介を求められた場合には、学校名、氏名に加え「本日は貴重な機会をいただきありがとうございます」といった感謝の言葉を添えましょう。簡潔かつ熱意が伝わるように話すことがポイントです。

正しい敬語や言葉遣いについては、次の記事も参考にしてください。

説明会当日のマナー

ここでは、説明会当日の流れに沿ってマナーのポイントを解説します。病院側は看護学生に自施設に対する理解を深めて欲しいと準備を行い説明会を開催しています。参加する側も敬意を持ってマナーを守り参加しましょう。

参加前~受け付け

参加前日までに、見ておきたいポイントや疑問点をまとめ、持ち物を確認しておきましょう。また遅刻は厳禁です。開始時刻の10分前には会場に到着できるよう移動手段を調べ、余裕を持って出発しましょう。やむを得ない事情で遅刻する場合は、早めに担当者へ連絡してください。 

コートを着ている場合は受け付けする前に脱ぎ、携帯電話はマナーモードにしておきましょう。受付では、氏名と学校名を伝え、その後は担当者の指示に従ってください。「本日はよろしくお願いいたします」と一言添えると、より丁寧な印象を与えます。

参加中

会場に入ったら座席の前から詰めて座り、配布資料に目を通しておきましょう。説明会中は、私語を慎む、足を組まないなど、話を聞く姿勢にも注意してください。メモを取ることも大切ですが、メモを取ることばかりに意識を集中せず、マナーとして話をしている人を見るよう努めましょう。

質問タイム

質問をする際は、まず氏名と大学名を名乗り「〇〇についてお伺いしたいのですが」と、冒頭で質問内容を明確に伝えます。長すぎる質問や、個人的な質問は避けたほうがよいでしょう。

また、説明会の質問タイムでは、調べてわかる内容は質問しないのがマナーです。ホームページに載っている病院情報や説明会で説明された内容はしっかり確認・理解しておきましょう。積極的に質問することは悪いことではありませんが、ほかの参加者のことも考えて、質問は1〜2つ程度に留め、それ以上質問がある場合は説明会終了後に質問するようにしてください。

退室時

退席する際は、忘れ物がないか確認し、担当者や病院職員に「本日はありがとうございました」とお礼を伝えます。会場を出るまで私語や携帯電話の操作などは控えてください。説明会後に参加者アンケートを求められた場合は、感じたことや感謝の気持ちを具体的に書きましょう。

説明会の場合終了後のお礼状は必須ではありませんが、説明会を開催してもらったことへの感謝を伝えたいときはお礼状を出しましょう。ただし、手紙やメールのマナーが守られていないと印象が悪くなる可能性もあります。お礼の手紙やメールを送る場合は、次項を参考にして手紙やメールのマナーに気をつけましょう。

就活マナーガイド:履歴書・面接編

ここでは、履歴書と面接のマナーを解説します。採用試験では、マナーが身についているかどうかも選考のポイントとなるため、正しい知識を理解しておきましょう。

履歴書のマナー

 
履歴書のマナーとして、注意すべきポイントを以下にまとめました。 

  • 黒の油性ボールペンで書く
  • 間違えたら修正せず新たな用紙に書き直す
  • 年月の表記を統一する
  • 写真は3カ月以内に撮影したものを使う
  • 提出前にコピーを取る

履歴書を書くときは、誤字脱字に注意し、間違えた場合は訂正印や修正テープは使わず用紙を改めて書き直すのがマナーです。年月の表記は和暦か西暦のいずれかに統一します。提出前に見直し、提出した内容を後から確認できるようコピーを取っておきましょう。

履歴書の具体的な書き方や送り方は、次の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。

面接当日のマナー

ここでは、面接当日の流れに沿ってマナーのポイントを解説します。面接当日までは、説明会と同様に病院資料、持ち物、身だしなみ、当日の移動方法を確認しておきましょう。

受け付け

面接当日は、受け付け開始の15分前には面接会場に到着するようにしましょう。早すぎると迷惑になる可能性もあるため、受付へは面接開始時刻の10分前を目安に行くとよいでしょう。受付では、氏名と用件、面接時刻、担当者の名前を伝えます。

待機室

待機室へ案内されたら「失礼します」と挨拶して入室し、指定された場所で静かに待機します。携帯電話の操作や私語は控え、背筋を伸ばして座り、落ち着いて待ちましょう。

入室

面接会場へ案内されたら、ドアを3回ノックして入室します。面接官から「どうぞ」と声がかかったら「失礼いたします」と返事をして入室しましょう。ドアを静かに閉め、指定された椅子の左側もしくは後ろに移動してください。

そして、面接官に「〇〇大学(専門学校)の〇〇です。本日はよろしくお願いいたします」と挨拶し、一礼します。着席を勧められたら「失礼します」と返事をして着席しましょう。

面接

面接では言葉遣いや姿勢などの立ち居振る舞いもチェックされます。膝を揃えて背筋を伸ばし、女性は手を重ねて膝の上、男性は軽く握って腿の上に置き、正しい姿勢で臨みましょう。

面接中は面接官の目を見て、アイコンタクトを意識し、質問にはハキハキと返答すると、コミュニケーションがとりやすくなります。

退出

面接が終わったら椅子の横に立ち「本日はお忙しいなか、お時間をいただきありがとうございました」とお礼を伝え、一礼します。ドアの前で再度一礼し、「失礼いたします」と挨拶してから静かに退室しましょう。

就活マナーガイド:メール・電話・手紙編

ここでは手段別のマナーを解説します。メールや電話などのマナーは働いてからも役立つため、それぞれの連絡手段に適したマナーを理解しておきましょう。

連絡手段別のマナー

ここでは手段別のマナーを解説します。メールや電話などのマナーは働いてからも役立つため、それぞれの連絡手段に適したマナーを理解しておきましょう。

電話

電話はすぐに用件が伝えられるのがメリットです。相手の顔が見えないため、明るい声色で、相手が聞き取りやすい話し方を意識してみてください。ひと通り用件を聞いたら内容を復唱し、聞き間違いがないかを確認しましょう。

電話のマナーチェックリスト
準備 ☐ 電話をかける時間帯に配慮する
☐ 伝えたい内容を整理する
☐ メモの準備をする
☐ 静かな場所からかける
電話をかける ☐ 電話に出た人に氏名・用件を伝え担当者を呼び出してもらう
☐ 担当者が出たら改めて氏名・用件を伝える
☐ 相手が電話を切るのを待ってから静かに電話を切る
電話を受ける ☐ 静かな場所に移動する
☐ 「はい、〇〇です」と氏名を名乗り電話に出る
不在時 ☐ 電話に出た相手にどのような用件で連絡したか伝言を依頼する
☐ 担当者が戻る時刻を聞き、折り返し電話する旨を伝える

メール

メールは相手の時間を拘束せず、記録として残ったり添付ファイルを送れたりするのがメリットです。ただし、相手がいつメールを読むかはわからないため、緊急時は電話で連絡しましょう。

メールのマナーチェックリスト
件名 ☐ 必ず入れる
☐ 簡潔にわかりやすく具体的に書く
宛名 ☐ 病院名、部署名、担当者名を省略せずに書く
書き出し ☐ 「はじめまして」などの挨拶を添える
☐ 学校名と氏名を名乗る
本文 ☐ 用件が伝わりやすいように結論から書く
☐ 文面が見やすいように改行・箇条書きなどを活用する

署名 ☐ メール末尾に学校名・氏名・電話番号・メールアドレスを記載する

メールの例文

こちらはメールの例文です。就活でメールを送るときにご活用ください。

就活メール例文

手紙

就職活動で手紙を書くのは、履歴書などの提出書類を郵送する場合やお礼状を出す場合です。
丁寧な印象を持ってもらえるよう、マナーを守り、手書きするようにしましょう。手紙は前文、主文、末文、後付けの順番に書くのが一般的です。お礼状は縦書き、書類を郵送する場合は横書きの送付状を同封しましょう。

封筒や送付状の具体的な書き方は、次の記事で解説しているので参考にしてください。

就活マナーの基本を理解しておこう

就活のマナーは、採用試験の選考を左右するポイントにもなり得るため、正しい知識を身につけ、実践することが大切です。マナーは知識さえあれば誰でも行うことができます。働き出してからも必要とされるものなので、就活前にマナーの基本を理解し実践できるようにしていきましょう。

執筆者情報

プロフィール画像

小田 あかり

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大学看護学部卒業後、小児・内分泌・循環器科で勤務。看護師として働きながら、知識と経験を活かし、医療ライター・監修者として活動中。