看護学生の強みを活かした自己PR方法を解説│履歴書・面接で使える例文つき

看護学生の強みを活かした自己PR方法を解説│履歴書・面接で使える例文つき

最終更新日:2024/02/20

就職時に面接や履歴書で問われる自己PRの書き方・回答方法を解説。これから看護師として働く自分の強みをアプトプットする術がわかります。また、自己PRを書く前の準備、強みタイプ別の例文も紹介します。

看護学生が就職活動で必要な自己PRの準備

自己PRは、就職活動の際の履歴書や面接で必ず聞かれるテーマです。専門学校でそのまま附属の病院に入職する場合でも面接がある場合もあるので、しっかりとした準備が必要です。特に看護学生のように、まだ看護師経験がない場合には、これまでの経歴や実績で伝えることができないため、より自分の性格や考え価値観などについて向き合わなくてはなりません。

そもそも自分の強みは何だろう、強みをうまくアピールするのは苦手だなと感じる人も多いでしょう。しかし、この行程をしっかりと準備して行うことで、就職活動の成功に一歩、二歩と近づきます。自己PRに必要な準備について、まずはやるべき3つのポイントを紹介します。

自己分析で自分自身を理解する

自己PRのためにまず行うのは、自己分析です。そもそも自分はどういう人間なのかをわかりやすく就職を志望する候補先の採用担当者に伝え、自分を知ってもらうために、まずは自分自身をよく知ることから始めましょう。

自己分析することで理解できる4つのこと

  • 気付かないうちに身に着いたスキル
  • 自身の長所や短所
  • 失敗した際にどのように対処した経験があるか
  • 仕事に何を求めているか

自分のことは自身が一番知っていると考えるかもしれません。しかし、いざ履歴書の自己PR欄の限られたスペースのなかに自分のことを書いてみようとすると、すぐに表現できないと感じるかもしれません。

自己分析の方法は、さまざまあります。例えば、自分の過去と向き合いどういう考えや価値観があって、これまでどんなふうに生活して看護学生として学んできたかを振り返ります。あなたが看護師になるために学んできて、好きなこと、得意だなと感じること、わくわくして楽しいと感じることを挙げてみましょう。

これらがすぐに出てこない場合には、学校で同級生や先輩から褒められたこと、アルバイト先や先生からよく言われることなどを書き出してみましょう。業務上での失敗体験や短所の洗い出しも重要です。また、仕事や私生活で嫌なことがあったとき、落ち込んだりしたときに、どのようにして乗り越えたか、こうした場面でも自分の性格や特徴が表れやすいものです。

また、新しいことに対して、自分はどのように考え取り組むのかも振り返ってみるのもいいでしょう。強みや短所などを客観視して自身で把握することが重要です。

就活の自己PRに必要な「強み」と「短所」を把握する

自己分析として自身のことを書き出していくと、いくつか共通点が見えてくるのではないでしょうか。

強みを把握するメリット

「自身の強み」を把握することで就活の自己PR時に「直接的に仕事に活かせるスキル」を伝えることができます。「私は◯◯が得意なため、貴院では◯◯で活躍できます」など自分を採用することで、どのようなメリットがあるのかをアピールできます。

短所を把握するメリット

面接の際に面接官から「短所について教えてください」「失敗を教えてください」という質問をされることがあります。これによって面接官が知りたいのはあなたの短所や失敗の内容ではありません。「自身の短所をどう理解しているのか」という自己認識や「失敗したときにどうカバーするのか」という対応力を見極めたいと考えているはずです。また、失敗のあとの姿勢や粘り強さや忍耐力、根気強さなどの長所を見出せるという一面もあります。

診断ツールを活用するのもおすすめ

自分の性格や強みを客観的に判断できる診断ツールをうまく併用していく方法もひとつです。自分の傾向がより、はっきりとわかりやすくなります。

看護学生の適職診断テスト

自分自身の性格がどのような傾向にあるのかを理解できるだけでなく、自身にあった診療科も把握できます。

参考:看護学生の適職診断

入職先の情報収集

自分の性格や考え、価値観が少し整理できたところで、次は入職先候補の情報収集です。いくつか目星をつけたところがある、またはこれから探すこともあるかもしれませんが、自分にはこういうところが合うかなと感じた部分を深掘りしていきます。もしかしたら、給与や待遇などの条件で選んでしまったかもしれません。そのようなときでも、その候補先の特徴、他の似た規模の職場との違いは何か、特に自分がこの職場がいいと思った部分などを洗い出しておきます。

これらは自己PRだけではなく、志望動機などでも使える内容です。また、候補先がどのような課題を抱えていて、どのような人材を欲しているのか、看護師にどのようなことを求めているかが見えてくると、自分の強みの何に焦点をあててアピールしていけばいいか、より明確になってきます。

自分の強みと候補先の魅力を言語化する

自分の強みと、入職候補先の特徴・雰囲気などがわかったところで、お互いにマッチしているところと、こうしたところで自分が活躍できることを想像し相手に伝えるための言語化が必要になります。例えば、「責任感やリーダーシップをとってまとめることが好き」という性格が強みだった場合、「~~という性格を活かし、〇〇診療科のこういった場面で貢献できる」と具体的にアピールできると、入植後のイメージが湧きやすくなり、マッチングが高まります。

さらにそれを「相手に正しくわかりやすく伝えるスキル」が必要です。ある程度の日本語、国語能力はもちろん、文章の構成力、見せ方なども含みます。この言語化スキルについては、以降で詳しく触れていきます。

自己PRは入社後のイメージが湧くように具体的に書く

就活における自己PRは文章を読んだだけで、どんな長所を持っているのかが相手に伝わるように書く必要があります。「看護師としてどんな風に活躍できるか」「貴院にマッチした人材であること」を面接官にイメージさせ、またより伝わるように履歴書に書く、または面接時に話ができるようにしなければなりません。

採用側は自己PRで何を確かめるのか

自己PRはこれまでの自身の経験や性格、価値観などが反映されやすいものです。採用側は自己PRを通し、事務的な回答ではなく、あなた自身について知りたいのです。

求めている人物像か

例えば、求めている人物像が、急性期の病棟でどんどん臨床に関する知識や技術を身に着けたいと向上心が高い看護師である場合、志望動機はどうしても職場の特徴に沿ったものとなり、似たような回答になってしまうこともあるでしょう。その点、自己PRは十人十色で、その人らしさが一番出やすい部分でもあると思います。付け焼刃であれば、それも文章や面接の場面で表れます。

志望動機に力を入れ過ぎて、こちらは手を抜いてしまうという人も見受けられますが、反対によく自分を分析している、準備をしっかりとしてきたのだなと、周りと差をつけることができる場面でもあります。

職場風土・文化にマッチしているか

職場や部署の特徴や働く人によってどのような風土・文化があるかは変わってきます。例えば、職場の風土や文化が、ひとりひとりが主体性を持って積極的に考え行動できるチームや組織である場合、こうした考えが自分とも合う、こうした場所で働きたいと思える人でないと、長く働き続けるには難しいかもしれません。そのような風土・文化が肌に合うか、合わないかを自己PRを含めて判断していきます。単刀直入に「こういう雰囲気があるんですけど、合いそうですか」と面接で問いかけてくる採用担当者もいます。

入職後に活躍できるか

求めている人物像か、職場風土・文化にマッチしているか、ここの段階で採用側が求めている人材と大きくずれがなさそうであれば、入職後にはこの部署でこのような役割を担ってほしい、部署の新しい風になってほしいなどのように具体的に入職後のイメージができます。そのため、自己PRをまとめる際にも、これらの想定に答えるような形をイメージしてまとめていくのがいいでしょう。

自己PRの内容に関する注意点

採用側がどのようなことをみているのかに加え、自己PRの内容で注意することがいくつかあります。

自己PRでしてはいけないこと

まずしてはいけないことは、以下のようなものです。

  • 嘘をつく、話を誇張する
  • 事実と解釈が混ざっている

自分をよく見せようと本来の自分の性格とは異なる特徴を伝える、または3位だったものを2位と詐称するなどです。話を誇張してしまうと、どこかでボロが出てしまったり、入職後のミスマッチに繋がったりもします。最悪の場合、経歴詐称で訴えられてしまうこともあるため、注意が必要です。

また、チームで成果をあげたものを、自分のおかげで到達できた、またはこれまでで一番いいものができたと語ることも事実と解釈が混ざっています。事実は誰が見たり聞いたりしても同じ感じ方をするのに対し、解釈は人によって異なるものを指します。全くの嘘ではなくとも、そう捉えられてしまう危険があるため、事実と解釈はわけましょう。

より良い自己PRを書くために

より良い自己PRを書くためには、以下のものを意識しましょう。

  • 曖昧な言葉は使わず、自分の言葉で具体的に
  • 主観的な内容のみならず、客観的な情報も織り交ぜる
  • 情報の羅列だけではなく実際のエピソード例、自分の考えを入れ込む

使い古された言葉やどこかから引用した言葉は、文章や面接で実際にやりとりをしている際に、中身が伴わずボロが出るものです。かっこいい言葉でなくとも、美しい日本語でなくとも、自分の言葉で具体的に語りましょう。また、主観的な内容だけ、客観的な内容の情報の羅列だけだと、前者は説得力に欠け、後者は人間味に欠けてしまいます。主観と客観をうまく織り交ぜて説得力を持たせていくことが重要なポイントです。

自己PRをわかりやすく書くPREP法

自分の強みも自己PRの注意点もわかったところで、いざ書いてみようと思っても、どこから何から書き出していけばいいのかわからない。履歴書は文字数も限られているため、わかりやすく、かつ正確に伝える方法として活用できるフレーム・モデルが『PREP法』です。まずはこれにあてはめて書く練習をしていきましょう。

PREP法とは

PREP法とは、わかりやすい説明の構成モデルの頭文字をとったものです。

Point :要点(結論・主張)

Reason :理由(結論にいたった理由・そう主張する理由)

Example:具体例(理由に説得力を持たせるための事例・データ・状況)

Point :要点(結論・主張)

PREP法のメリット

PREP法を使うと、これは具体的にどういうこと?つまり何が言いたいの?と受け手のストレスと不要なやりとりが減り、考えを整理する習慣がつきます。論理的に思考の手助けとなり、わかりやすく、説得力があるやりとりがしやすくなります。また、汎用的なスキルなので、自己PRに限らず、看護師であれば記録やレポート、看護師同士や他職種への報連相などで応用することも可能です。書くことのみならず、コミュニケーションも円滑になります。

PREP法で書く!強み別自己PRの例文

実際にPREP法で自己PRの土台を作ってみましょう。

P :私の強みは〇〇なところです。

R :それは、学生時代に〇〇として活動し、日頃からも〇〇を意識しているためです。

E:高校3年間で、特に~(具体的な特徴)~。そこで、私は〇〇に取り組むリーダーとなり、メンバーに〇〇を働きかけ、その結果〇〇で無事に1位を取ることができました。

P :これらの経験から、私の強みは〇〇であるとあらためて考えます。貴院の〇〇の場面で〇〇として貢献していきたいと思います。

また、それぞれの性格や特性に沿った自己PR例を紹介します。

責任感や向上心の強い努力家

私は〇〇のアルバイトで、与えられた仕事や慣れた仕事でも手を抜かず、〇〇としてお客様にとってより良いサービスが提供できるように心がけていました。それは、大丈夫だろうという気の緩みや、これでいいかと手を抜いたことは必ずお客様に影響し、そして自分に返ってくると思っていたからです。そのため、アルバイトであっても日々仕事の振り返りをし、慣れた仕事でも基本的なことは疎かにしないように気を付けています。

また、自身のできている点とできていない点を主観的・客観的にみてできているところはさらに伸ばし、できていないところは改善していけるように活かすようにしています。看護師として働いた際にも、命を扱う職業であること、この責任と向上心を忘れず、これからも努力を積み重ねていきたいです。

傾聴力やコミュニケーション力の高い聞き上手

私は人と関わるのが好きで、相手の気持ちや考えを尊重し、双方向性のやりとりを持って仕事にあたるように意識しています。学生時代に参加した介護ボランティアでは、認知症の方、会話や介助を避ける方もいて、特に信頼関係を構築するコミュニケーションが大切だと感じました。介護スタッフ同士だけではなく、看護師や他職種との連携、チームワークが不可欠であり、また利用者さんやその家族との関係性も大きく影響してきます。

こうした経験から、まずは相手の立場になって考え、気持ちや考えを聞き、自分にできることをしてはじめて信頼されるような看護師でありたいと思います。そのために、医療知識や技術とともに、日頃から傾聴する気持ち、相手としっかり向き合い、コミュニケーションをとることを心がけています。

何事にも積極的なポジティブシンキング

私は常に明るく前向きに、ポジティブでいることを心がけています。生死に携わる医療現場では、暗くネガティブなことが溜まりやすいかもしれません。また、新しい情報や技術が日々アップデートされていきます。実習中は、不安や悩みを抱える患者さんが少しでも前向きに、笑顔が増えるように意識していました。

初めての環境や初対面の人相手でも、あまり臆することなく、積極的に物事に取り組み、関わっていくことができます。新しい変化も楽しみながら、チャレンジしながら学ぶ姿勢も大事にしています。どんなことでも自身の経験やスキルとして、何事にも積極的に取り組むことができます。

主体的に行動できるリーダー

私は指示を待つのではなく、チーム全体をみて自ら考え、能動的に取り組むことを意識しています。実習先では、実習チームのリーダーとして、メンバーのまとめ役をしていました。指導者さんから助言されたことに限らず、わからないことは積極的に質問して、解決できるように努めていました。

看護師となってからも、何事にも率先して動き、他職種とのチームワークを大切にして、それぞれが協力して取り組めるように、チーム全体に目を向けて仕事をしていきたいです。また、経験を重ねるごとに同じ医療従事者のみならず、患者さんにとっても頼れる看護師でありたいと思います。

周囲への配慮を欠かさない気配り上手

周囲の人の表情や言動から気持ちを汲み取り、気遣いを忘れないようにと日々考えています。例えば、実習の学内カンファレンスで、緊張して発言できないメンバーがいました。そのときは、メンバーに声をかけて、話がしやすいように話題を提供して参加しやすい雰囲気づくりを心掛けました。

看護師としては当たり前のことかもしれませんが、ときには目の前の仕事で手一杯になったり、業務をこなすだけになってしまったりすることもあります。患者さんや医療現場の状況は変動しやすいため、早期に気づき、早めに対応できるように、さまざまな反応を見過ごさないよう日々看護を実践していきたいです。

理論的で冷静な洞察力の持ち主

何事においても、一側面ではなく、客観的に物事を見られることが強みだと思います。予期せぬ状況となっても、感情的にならず、落ち着いて対応することができます。数値やデータから身体状態をアセスメントすることが好きで、データの整理や解析などを含む統計や看護研究の活動も積極的に参加してきました。

また、看護に関する知識や技術でわからないこと、うまくできないことをそのまま中途半端にしておくことが苦手で、「なぜ」「どうすればうまくできるか」を自ら考える探求心、解決しようと努力することが自身の強みでもあります。これからも看護師としての知識や技術、専門性を高めていきたいです。

チームワークを大切にする協調性タイプ

チームで行う業務が多い看護師の仕事において、チーム内でのコミュニケーションやチームワークを大切にしています。特に実習チームでは、自分一人だけが努力をするのではなく、チーム全体をみて、チームの一員として自分の立場や役割を常に意識していました。チームや組織の目的・目標に沿って仕事を進めていくようにしています。

同じ職種であっても、チームではさまざまな人と関わるため、立場や意見が違う人であっても、まずは相手を知ることから、そして円滑にコミュニケーションが取れるように意識しています。ときにはまとめ役や仲介役、相談役になり、全体の最適を意識してチームに貢献できるように努めていきたいです。

感受性豊かな寄り添いタイプ

常識で物事を捉えずに、さまざまな視点から判断し、「今の自分にできることはなにか」を意識しています。そして、看護学生だから、入院しているから、と限界を決めて諦めず、制限があるなかでも何かできることはないかと創意工夫して看護ケアに繋げていくことを意識しています。

患者さんの細かな変化も見逃さず、気持ちや考えを読み取り、患者さんのできること、魅力に目を向けてそれを活かせるような関りをしていきたいです。患者さんは一人ひとり個性やこれまで生きてきた背景が異なり、さまざまな価値観を持つことを常に意識して、看護師として寄り添い支えていきたいと考えています。

就職活動で失敗しない自己PRを

自己PRは自分のこれまでの学校生活での経験、自分の性格や考えと照らし合わせながら考えるため、うまく書ければ入職後のミスマッチを避けることもできます。また、就職時に限らず、自分の強みを知り、相手にアピールしていくことは仕事をする上でも大事なことです。納得のいく就職活動ができるように、しっかりと自分と向き合っていきましょう。

執筆者情報

プロフィール画像

白石 弓夏

shiraishi-yumika

1986年千葉県生まれ。2008年に千葉県の看護専門学校卒業、看護師免許取得。10年以上病院やクリニック、施設等で勤務。2017年よりライターとして活動。現在は非常勤として整形外科病棟でも勤務中。2020年11月には9人の看護師にインタビューした著書『 Letters~今を生きる「看護」の話を聞こう~(メディカ出版)』を発売。