「みんなで協力して看護をしている」
という先輩の言葉に励まされた
当院の新人教育はとても充実しています。褥瘡予防の集合研修では、実際に体圧分散用具を用いたケアのポイントを興味深く学ぶことができました。部署では、診療科特有の疾患や治療の勉強会をはじめ、急変時対応のシミュレーション教育なども行われ、とても役に立っています。
1年目の夜勤時、患者さんの急変が重なり、私は状況を整理できないまま勤務を終えました。患者さんが無事に朝を迎えられた安堵と、先輩に迷惑をかけた申し訳なさで涙をこらえきれなくなっていました。そんなとき、「みんなで、できることを協力し合って看護をしているのだから、お互いさま」という言葉にとても励まされ、肩の荷が下りたという経験があります。
また、退院間近の心肺停止を伴う心筋梗塞治療後の患者さんを受け持ったとき、集中力や記銘力の低下に気づき、早期退院には課題が残っていると感じたことがありました。私はリハビリテーション科や先輩と相談し、退院延期とリハビリテーション継続を医師に提案しました。リハビリテーションを続けたのち、患者さんは無事に自宅退院となりました。疾患や患者さんの「今」だけではなく、退院後の生活や強みにも目を向けて、さまざまな情報を統合してケアすることの大切さを学びました。
患者さんやご家族のために、「看護」ができることは何かを常に考え、変化に柔軟に対応していく環境の中で、「新人看護師」という一度きりの大切なときを過ごせることを、とても幸せに感じています。