心身を癒す看護実践の基本は
笑顔とコミュニケーションから
私が所属する11S病棟は、眼科・消化管内科・小児科を中心とする混合病棟です。また、外国人の患者さんの受け入れを推進している病棟という特徴があります。当院の周辺には大使館があり、外国人の患者さんの受診や入院例が一定数ありましたが、近年はそれが右肩上がりです。2024年度から、11S病棟が受け皿として国際化を推進することになりました。私は2023年度に「日本国際看護師」の資格を取得しており、日本における国際看護をさらに実践したいと考えていました。そのため、11S病棟の国際化推進のタイミングで消化器外科病棟から11S病棟へ異動することにしました。異動前にも外国人の患者さんを受け持つことは多くありました。その患者さんとのかかわりの中で、「言葉や文化で壁を感じさせずに、日本人と同様の看護を提供したい」と使命を感じ、資格を取得するにいたりました。
エラーを避けるため、専門的な話は医療通訳者を通して行うこともあります。しかし、日常的な会話は人とのコミュニケーションを大切に、機械に頼らず英語などを用いるよう心がけています。私は異文化コミュニケーションに関心があり、勉強を続けてきました。学んだことを実践に生かすのは、看護も異文化も同じです。先日は、旅行中に脳梗塞で入院したフランス人の患者さんを担当しました。英語と片言のフランス語での会話は、患者さんの言語リハビリにも役立ち笑顔で退院、帰国されました。今後も心身を癒す温かい看護を実践していきたいと思います。