看護学生の悩み・ストレスの実態調査│解決するための対処方法を解説
最終更新日:2026/05/01
勉強に実習、国試対策と、忙しい看護学生は何かとストレスを抱えがち。看護学生のみなさんがどのような悩みをもち、ストレスを感じているのか、ナース専科ではアンケート調査を実施しました。今回は看護学生の悩みやストレスの実態と、対処法について解説します。
看護学生の悩みとストレス
ナース専科では看護学生を対象に、悩みやストレスに関するアンケート調査を実施しました。
学生生活はつらい?
「看護学生生活はつらいと感じていますか?」というアンケートに対し、以下のような回答が得られました。

※ナース専科調べ(2022年7月29日/有効回答数:269)
アンケート結果では、「すごくつらい」と答えた人が29%、「どちらかというと、つらい」と答えた人が56.5%となっており、約8割以上の看護学生は何らかの悩み・ストレスを抱えていることがわかります。
学生生活が「つらい」と感じる理由
実際に看護学生はどのようなことをつらいと感じているのか、つらい理由の上位5位をまとめました。

※ナース専科調べ(2022年7月21日-7月29日/有効回答数:230)
9割近くの看護学生が実習をつらいと感じており、看護実習は悩みやストレスの主な原因になっているようです。そのほか、定期試験や国試への不安など、看護学生の悩みは多岐に渡ります。
看護学生は具体的にどのようなことに悩んでいるか、悩みやストレスを抱える人のコメントを紹介します。
- 課題だけでなく予習や復習をしないと授業についていけません。看護学生になってから、自由時間が少なく常にあれをやらなきゃと追われていることがストレスです」
- 「看護学生になってから、周りの人から看護師は将来安定していると期待されたり、学生でも病気や治療など何でも知っていると思われたりしています。とてもプレッシャーになっていてつらいです」
- 「看護実習で患者さんとうまくコミュニケーションがとれないことが悩みです。頑張って勉強して看護計画を立案しても、ほめられず指摘されてばかりでストレスに感じます」
- 「国家試験に落ちてしまったらどうしようと悩みます。ほかの学生と比べてしまうのもストレスです」
コメントにあるように、学業の忙しさやプレッシャー、実習での人間関係、国家試験への不安など、看護学生の悩みはさまざまです。思うようにいかず落ち込んだり、周りと比べてしまったりなど、みなさんの中にも共感できる悩みがあったのではないでしょうか。
悩みやストレスを抱えながらも看護学生生活を乗り切るためには、自分のストレス状態に気づき、自分に合ったストレス対処法を見つけることが大切です。次項からストレスチェックや対処法を紹介するので、参考にしてくださいね。
ストレスを感じやすい人の特徴とストレスチェック
ここからはストレスを感じやすい人の特徴と、ストレスチェックを紹介します。
ストレスを感じやすい人の特徴
ストレスを感じやすい人は、2つのタイプにわけられます。自分に当てはまるところがないか、チェックしてみてください。
せっかちタイプ
- 競争心が強い
- 短気な性格
- 些細なことでイライラしやすい
- 自分のペースで効率よくこなしたい
- わがまま
- 完璧主義
せっかちタイプの人は自分のペースで物事が運ばなかったり、上手くできなかったりするとストレスを感じます。また「きちんとしなければ」「期日までに終わらせなければ」と、常に緊張していて焦りや不安を抱えやすく、知らず知らずのうちにストレスを感じてしまうのもせっかちタイプの人の特徴です。
いい人タイプ
- 気配りができる
- 周囲と良好な関係を築ける
- 真面目
- 几帳面
- 我慢強い
- 不満や愚痴を言わない
いい人タイプは、自分の感情を表に出すことが苦手です。無意識のうちに本音や怒り、不安を抱え我慢してしまうため、知らず知らずのうちにストレスを貯めこんでしまいます。本人だけでなく周囲もストレスを感じていることに気づきにくく、心身のバランスを崩しやすい傾向があるため注意が必要です。
体調不良のサインを見逃さない|心と身体のストレスチェック
ストレス状態が続くと、体調不良を引き起こす場合があります。その前兆をストレスサインといい、頑張りすぎている人ほどストレスサインを見逃しやすいといわれています。
次に挙げる心や身体のサインに気づいたら、まずは休息を取りましょう。もしも複数の症状に悩まされる、症状が長く続く場合は医療機関で相談してください。
心のサイン
- 気分が落ち込む
- 漠然とした不安がある
- 些細なことでイライラする
- 涙もろくなる
- やる気がなくなる
- 人と会うのが面倒に感じる
- そわそわする
- 息苦しさを感じる
身体のサイン
- 食欲が無い、または食べ過ぎてしまう
- めまいや耳鳴りがする
- 眠れない
- 頭痛や肩こり、腰痛がある
- 下痢や便秘を繰り返す
- 胸がドキドキする
看護学生のストレス対処法
ストレスのサインに気づいたら、無理せず休むことが大切。とはいえ、看護学生は忙しく、「休みたいけど休めない」と感じるのが本音ですよね。だからこそ、無理のない範囲でストレスとうまく付き合う工夫が大切です。
ここでは、看護学生のストレス対処法を紹介します。ストレスと上手に付き合う方法は社会人になっても役立つので、自分に合った対処法を身につけて無理なく乗り切っていきましょう。
上手に対処する「ストレスコーピング」の考え方
ストレスコーピングとはストレスの原因に対して、上手に対処しようとする行動です。イライラの軽減や、心身の疲弊を防ぐのに役立ちます。
ストレスコーピングの方法はいくつかありますが、ここでは代表的な2つの方法を紹介します。
問題焦点コーピング
ストレスの原因に直接働きかけて、それ自体を変化させてストレスに対処する方法です。
ストレスの原因:看護実習のメンバーが、自分に対して冷たい態度を取り無視をする。
対処法:なぜそのような行動を取るのか本人に理由を聞き、行動の改善を求める。
情動焦点型コーピング
起こった出来事に対しての反応(イライラや不安な感情)をコントロールする方法です。
ストレスの原因:看護実習のメンバーが、自分に対して冷たい態度を取り無視をする。
対処法:実習は自分が学ぶための機会と気持ちを切り替える、誰かに話を聞いてもい、気持ちを落ち着かせる
情動焦点型コーピングは、対処法を身につければポジティブな考え方になれるのがメリットです。ただし、問題の根本は解決できていないため、問題への対処が必要な場合は問題焦点コーピングの方が向いています。
例えば、実習メンバーから無視されて、患者さんに悪影響が出るなどの場合は、根本的解決が必要なため、先生に相談するなどの対策が必要になります。
ストレス解消法
ストレス解消法を知っておくと、気分の落ち込みを引きずりにくくなり、日々の負担を軽くすることにつながります。ここでは、取り入れやすいストレス解消法をいくつか紹介します。自分に合った方法を見つけてみてください。
考えるのをやめる
悩みは考えすぎるとマイナス思考になりがちです。ストレスの原因と物理的な距離を置き、考えるのをやめて、心と身体を休めましょう。別のことを考えたり、散歩をしたりと、いったん全てを忘れてゆっくり過ごしてみてください。
好きなことで発散する
好きなことに夢中になる時間をつくるのも、ストレス解消のひとつです。趣味や推し活、動画を見るなど、自分が楽しいと感じることに触れることで、気分がリフレッシュしやすくなります。「これをしていると楽しい」「気持ちが少し軽くなる」と感じるものを見つけてみてください。
質の良い睡眠をとる
質の良い睡眠は、自律神経を整えストレス緩和につながります。部屋の温度を整え、肌触りの良いリネンを使うなど、睡眠環境を整えて睡眠の質を上げてみましょう。寝る前に軽いストレッチをする、アロマを炊くなどもおすすめです。寝る前のスマホは脳を刺激し、睡眠の質を低下させるので控えましょう。
美味しいものを食べる
甘いものや美味しいものを食べると、脳に糖分や脂肪分が行きわたり、快楽物質が分泌されストレスの軽減につながります。食べ過ぎには注意ですが、日頃から頑張っている自分へご褒美として、好きなものをプレゼントしてみてくださいね。
誰かと本音で話す
ストレスに感じている原因を誰かに話すことで、悩みが整理されストレスの軽減につながります。一人で抱え込まずに、友人や家族など、誰かに話してみるのもおすすめです。
専門家に相談する
ストレスを感じていても誰にも相談できなかったり、どうすればいいのかわからなかったりする状況もあるでしょう。そのような場合は学校の相談窓口や、心療内科、国や地域のこころの相談窓口を利用してみましょう。ひとりで抱え込まないでくださいね。
解決方法を身につけて看護学生生活を乗り切る
看護学生は、課題や実習、国家試験など、多くの不安やストレスを抱えやすい環境にあります。思うようにいかず、つらいと感じることもあるかもしれません。
すべての悩みやストレスをなくすことは難しいですが、自分がどんなときにストレスを感じやすいのかを知り、無理のない方法で対処していくことが大切です。少しずつ自分に合った向き合い方を見つけながら、看護学生生活を乗り切っていきましょうね。
【参考】
厚生労働省:ストレスのサイン こころもメンテしよう~若者を支えるメンタルヘルスサイト~(2026年4月26日閲覧)
坪井 康次 他:ストレスコーピングー自分でできるストレスマネジメントー(2026年4月26日閲覧)
