静岡赤十字病院

保清や食事介助などの身の回りの世話から、医師の指示のもと点滴投与や内服管理など専門的な業務を行っています。私の所属する病棟では脳神経内科を主に扱っているため、寝たきりで意思の疎通が図れない方が多くいます。その中でも先輩方は優しく声をかけたり、声をかけてみた反応から、患者への看護を展開しています。意思の疎通がとれないから相手の行動が読み取れないのではなく、相手を知ろうとすることで見えてくるものがあると考えます。

私は、静岡赤十字病院で生まれました。その際に、生まれた直前に、父の母国の風習でお祈りを捧げなければならず、母もそのような出産をして良いものか悩んでいました。しかし、赤十字病院のスタッフは文化や風習に配慮して、家族の望む出産ができるよう準備してくださり、無事に希望通りの出産ができました。今でも家族は嬉しそうにその出来事を話すため、赤十字病院への恩返しと患者の心情に寄り添った看護師を目指すために入職を決意しました。

新人教育研修はグループワークが中心で、指定された事例や実際に体験した事例から状況に応じた対応と個別性を意識した看護を展開できるように話し合いを行います。その人個人の考え方の違いや病棟ごとに特色が出るため、新たな気づきや視点が生まれます。

皆さん個性的であり、ユーモアがあります。声かけ一つにしても、その人の患者への接し方や思い描く看護が見えてきます。

病院実習では自分の勉学で忙しく、病棟全体を見れないと思います。そのため、インターンシップなどを活用して病院を見てみてください。病棟の雰囲気や患者と看護師の関わり方が見えてくると思います。