精神神経科での経験を活かし、
DPAT隊員としても活動
救急および急性期患者の対応をする精神神経科病棟に所属し、病棟メンバーおよびリーダーとして、患者さんのケア業務や他職種との連絡調整などを行っています。災害救急にも興味があったため、2020年からはDPAT隊員としても活動しています。
DPAT(災害派遣精神医療チーム)とは、自然災害や航空機・列車事故などの集団災害の発生後、被災地に入って精神科医療や精神保健活動の支援を行う専門的なチームです。当院では2016年に結成され、精神神経科医師、看護師、業務調整員で構成されています。
2024年1月の能登半島地震ではDPAT先遣隊として被災地にいき、被災者の精神的なケアにあたりました。慣れない避難所での生活で「ここにいるぐらいなら死んでしまいたい。地元に戻りたい」と訴える高齢者のケアを行う中で、被災者の地元への強い思いを肌で感じることができました。これを機に、よりいっそう退院支援に力を入れるようになりました。また、このときの出動で資材準備が大変だと痛感しました。今後の急な出動要請に応えられるように、物品の準備や整備をシステム化したいと考えています。
DPATはその特性もあり、まだ隊員希望者が少ないのが現状です。災害は起きてほしくありませんが、大災害に見舞われ困っている人を支援する準備を整えることから一緒に活動できる仲間が増えることを願い、DPATのやりがいや役割を後輩たちに伝えています。