資格取得でステップアップ!専門看護師になるには

看護のスペシャリストが必要とされている時代の要請を受け、日本看護協会が1996年にスタートさせたのが、専門看護師・認定看護師制度です。専門看護師は、特定の専門看護分野の知識・技術を深めた人のことを言います。

  • 専門看護師とは?
  • 活動内容は?
  • 専門看護分野について
  • 資格取得への道

専門看護師とは?

日本看護協会の専門看護師認定審査に合格し、複雑で解決困難な看護問題をもつ個人、家族及び集団に対して、水準の高い看護ケアを提供するため、特定分野の知識・技術を深めた看護師のこと。下記6つの役割を果たすことにより、保健医療福祉や看護学の発展に貢献します。

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実践 専門看護分野において、個人、家族及び集団に対して卓越した看護を実践する。
相談 専門看護分野において、看護者を含むケア提供者に対しコンサルテーションを行う。
調整 専門看護分野において、必要なケアが円滑に行われるために、
保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーションを行う。
倫理調整 専門看護分野において、個人、家族及び集団の権利を守るために、
倫理的な問題や葛藤の解決をはかる。
教育 専門看護分野において、看護者に対しケアを向上させるため教育的機能を果たす。
研究 専門看護分野において、専門知識及び技術の向上並びに開発をはかるために
実践の場で研究活動を行う。

活動内容は?

がん看護、小児看護、精神看護等、それぞれの看護分野において、患者さんやご家族、そして看護スタッフに対し、専門性を追求した知識と技術をもってサポートします。たとえば母性看護専門看護師であれば、助産外来の運営、ハイリスク妊産婦のフォロー、各種研究活動など、活動範囲は多岐に渡ります。

専門看護分野について

独立した専門分野として、知識及び技術に広がりと深さがあると専門看護師制度委員会が認めた分野です。現在、以下13分野が特定されています。

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専門看護分野 分野の特徴(一部)
がん看護 ○がん患者の苦痛を理解し、QOLの視点で水準の高い看護を提供
精神看護 ○精神疾患患者に水準の高い看護と「リエゾン精神看護」を提供
地域看護 ○産業保健、学校保健、保健行政、在宅ケアのいずれかで看護を提供
老人看護 ○認知症や嚥下障害などをもつ高齢者に水準の高い看護を提供
小児看護 ○子どもの療養生活を支援し、他の医療スタッフと連携して看護を提供
慢性疾患看護 ○慢性疾患の管理、健康増進、療養支援などに関する看護を行う
母性看護 ○女性と母子に対する専門看護を行う
急性・重症患者看護 ○緊急度や重症度の高い患者に対して集中的な看護を提供
感染症看護 ○施設や地域で個人・集団の感染予防と発生時の適切な対策に従事
家族支援 ○患者の回復を促進するために家族を支援する
在宅看護 ○在宅療養者と家族が日常生活を送りながら在宅療養を続けることを支援
遺伝看護 ○対象者の遺伝的課題を見極め診断・予防・治療に伴う意思決定を支援
災害看護 ○限られた人的・物的資源で被災者のメンタルヘルスも含む看護を提供

資格取得への道

日本看護協会が大学院の特定の専攻科を専門看護分野として認定し、専門看護師制度を創設したことにより、専門看護師にとって働きやすい職場環境が整ってきました。ただ、修士課程の修了とハードルの高い書類審査があるため、専門看護師の資格取得は容易なものではありません。

  • 看護師免許の取得

  • 看護系大学修士課程修了者で日本看護系大学協議会が定める
    専門看護師教育課程基準の所定の単位
    (総計26単位または38単位)を取得

  • 実務研修5年以上(うち3年以上は専門看護分野の実務研修)

  • 認定審査(書類審査・筆記試験)

  • 専門看護師認定証交付・登録(5年ごとに更新)

詳しくは公益社団法人日本看護協会ホームページへ

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