看護師の夜勤まるわかり|スケジュール・役割・始まる時期などを解説!

看護師の夜勤まるわかり|スケジュール・役割・始まる時期などを解説!

最終更新日:2026/02/25

看護師として働き始めると、みなさんの多くが夜勤を経験することになるでしょう。夜勤の働き方は実習だけではイメージしにくく、漠然とした不安を感じる人が少なくありません。今回は、看護師の夜勤の基礎知識として、役割や勤務時間、スケジュールから夜勤が始まる時期の目安、夜勤手当の相場まで、わかりやすく解説します。

看護師の夜勤とは?役割と仕事内容

看護師の夜勤とは、一般的に夕方から翌朝にかけて業務に就く勤務形態のことです。ここでは、夜勤帯で働く看護師の役割や仕事内容、夜勤がある職場とない職場の例を解説します。

夜勤の役割|24時間体制で患者さんを支える

夜勤における看護師の第一の役割は、夜間に患者さんが安全かつ安楽に休息・療養できるよう看護を提供することです。主に、患者さんのケアや状態確認、異常の早期発見、緊急時の対応などを行います。

夜間は、医師などほかの医療スタッフが少ないため、緊急時の初期対応など看護師が担う役割は日中よりも幅広くなり、責任も重くなります。

夜勤での主な仕事内容

病棟や診療科により違いはありますが、夜勤中の看護師の主な仕事内容は以下のとおりです。

夜勤の主な業務の一覧
病棟のラウンド 数時間ごとの定期的な病棟巡回による患者さんの睡眠状況や安全の確認
全身状態の管理 バイタルサイン測定、心電図モニター管理などと全身状態の観察
点滴の管理 点滴の管理や準備・交換
ドレーン・酸素・医療機器などの管理 ドレーンや酸素の管理、人工呼吸器などの医療機器の管理
薬剤の管理・与薬 処方薬の管理、定時与薬、薬剤の効果・副作用の観察
日常生活援助 身体介助全般(オムツ交換、トイレ介助、食事介助、口腔ケア、起床時の整容、体位変換など)
ナースコール対応 患者さんなどからのナースコールへの対応
急変時対応 応援要請、応急処置(一次救命処置)、医師への連絡、家族への連絡調整
夜間入院の対応 救急搬送・緊急入院の受け入れ・対応
看護記録 患者さんの状態に関するカルテへの記録

夜勤帯は、日中と比べて検査や手術などの積極的な治療が少なく、医師の処置介助や新たな医療処置は少なくなります。そのため、治療を進めるというよりも、患者さんの状態を安定させ、異常の早期発見に努めることが中心となります。

一方で、夜間は少ない看護師で多くの患者さんを受け持ち、急変対応なども担う必要があるため、より高度な観察力や判断力が求められます。また、病院によっては、翌日の検査確認、採血、物品補充、救急カートの点検などが夜勤の業務に含まれることもあります。

すべての職場で夜勤はある?

看護師の職場の多くに夜勤がありますが、夜勤がない場合も存在します。日本看護協会が会員を対象に行った「2021 年 看護職員実態調査報告書」によると、「職場に夜勤はない」と回答した人が全体の14.6%でした。

以下に夜勤がある職場とない職場の代表例をまとめました。

夜勤がある職場の例 夜勤がない職場の例
● 病院
● 一部の介護施設
● クリニック・診療所
● 訪問看護ステーション
● 健診センター
● 保育園・学校
● 企業看護師

患者さんが入院・入居している施設では、基本的に24時間体制の看護・介護が必要となり、夜勤が導入されています。ただし、施設の種類や勤務形態によって夜勤に就くかどうかは異なってきます。

例えば、病院でも外来勤務であれば夜勤がない場合が一般的ですが、救急外来を併設している病院では夜間の急患対応や院内待機を担うこともあります。また、介護施設では「日勤のみ」の勤務がある一方で、夜間に自宅などで待機し呼び出しがあった場合に対応する「オンコール体制」をとっていることは少なくありません。

さらに、診療所でも入院設備がある場合(有床診療所)は夜勤が発生することがあります。訪問看護ステーションでは、夜勤はないものの、夜間・休日のオンコール体制をとっている施設が多いでしょう。

何時間働く?夜勤のスケジュールとシフト例

ここでは、夜勤の勤務時間やタイムスケジュールについて解説します。

2交代制と3交代制の勤務時間

看護師の夜勤体制には、主に「2交代制」と「3交代制」があります。

2交代制は、日勤と夜勤の2つの時間帯による勤務形態で、夜勤は夕方から翌朝まで16時間前後の勤務となります。勤務の回数は月4〜5回程度が一般的です。なお、夜勤の長時間勤務による負担を減らすために、日勤を長めに設定した「ロング日勤」を取り入れ、その分夜勤の開始時間を遅めに設定している病院もあります。

3交代制は、日勤、準夜勤、深夜勤の3つの時間帯からなる勤務形態です。夜勤の回数は、準夜勤と深夜勤をあわせて月7〜8回程度が一般的です。

看護師の勤務形態については、2交代制と3交代制のほか変則交代制も含め、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

タイムスケジュール例:2交代制夜勤の場合

以下は一般的な2交代制夜勤のタイムスケジュール例です。

2交代制夜勤のスケジュール例
16:30 業務開始
・情報収集
・日勤者からの申し送り
・点滴や内服薬の準備
17:00 ラウンド
・バイタルサイン測定
・全身状態の観察
17:30 夕食の準備
・食前薬の投与
18:00 夕食
・配膳
・食事中の見守りと介助
18:30 夕食後のケア
・食後薬の投与
・口腔ケア
・トイレ誘導
19:00 交代で食事休憩
20:00 入眠準備
・眠前薬の投与
・オムツ交換
21:00 消灯
夜間 ラウンド・対応
・全身状態の観察
・点滴の確認・交換
・ナースコールへの対応
・オムツ交換
・カルテ記入
・急変や緊急入院への対応
※交代で仮眠をとる
6:30 モーニングケア
7:00 朝食の準備
・食前薬の投与
7:30 朝食
・配膳
・食事中の見守りと介助
8:00 朝食後のケア
・食後薬の投与
・口腔ケア
・トイレ誘導
8:30 申し送り
9:00 業務終了

夕方開始の2交代制夜勤であれば、上記の流れで看護にあたりますが、実際の時間配分や業務内容は、病院や診療科によって異なります。ロング日勤を採用している病院では、夜勤の開始時間が遅く、夕食後の20時頃から翌朝までの勤務となるケースもあります。

一方、3交代制の夜勤では、基本的に上記スケジュールを準夜勤と深夜勤で分担することになり、準夜勤と深夜勤の交代時に申し送りを行います。

先輩に聞く!夜勤の「過ごし方」と「休憩・仮眠」のリアル

ここではナース専科が先輩看護師を対象に行ったアンケートをもとに、夜勤中の過ごし方や休憩・仮眠事情を紹介します。

夜勤の「スキマ時間」は何をしている?

夜勤中は、急変や処置がなければ消灯後に落ち着く時間ができることもあります。アンケートでは、スキマ時間を活用して、以下のような過ごし方をしているという声が寄せられました。

  • 読書や勉強・資料チェック(業務に関する復習や自己研鑽)
  • 同僚との会話や雑談(情報交換)
  • 日勤でできなかった仕事の整理(申し送りや記録の整理など)
  • 部署内の整理整頓

日中は検査や処置などで忙しくなりがちなため、夜勤中にスキマ時間ができた場合は、自己研鑽や同僚とのコミュニケーション、部署内の片付けなど、普段は出来ないことに時間を有効活用している先輩看護師が多いようです。

休憩・仮眠はどれくらい取れる?

夜勤中の休憩時間は、就業規則によってあらかじめ定められています。しかし実際には、職場や病棟の忙しさによって状況はさまざまで、急変対応やナースコールが重なると、予定どおりに休憩や仮眠が取れないこともあります。

現場で働く看護師は、実際にどのくらい休憩や仮眠を取れているのでしょうか。ナース専科が実施したアンケートでは、以下のような回答が寄せられました。

  • 2交代制夜勤で、マニュアルとおり2時間の休憩が取れている
  • 規定どおりではないが、勤務者同士で協力して交代で仮眠を取っている
  • 休憩時間でもナースコールがあれば対応しなければならないので、ゆっくり休めない
  • 休憩を取る時間がなく、病棟には休憩室もない

アンケート結果をみると、まとまった仮眠時間が確保できるケースもあれば、ほとんど取れない現場もあるようです。このように、仮眠や休憩については職場や病棟の体制によって差があることがうかがえます。

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もはや普通!?休憩ナシ夜勤

実際眠りにつけるの?

仮眠時間があっても、実際にぐっすり眠れるかどうかは別問題という先輩の声もあります。同じくナース専科のアンケートでは、8割以上の看護師が「夜勤中は仮眠が取れてもしっかり眠れてはいない」と答えており、その理由として以下のような声が挙がっています。

  • 直前まで働いているので、なかなか寝付けない
  • 何かあるかもしれないという緊張やナースコールの音で浅い眠りになる
  • 寝過ごす心配があって眠れない
  • たとえ眠れなくても横になって頭と身体を休めている

このように仮眠時間が確保されていても、必ずしも眠れるとは限らないようです。無理に眠ろうとせず、夜勤中は体を休めることを優先している先輩もいます。

看護師の夜勤|メリットとデメリット

夜勤は「大変」というイメージを持たれがちですが、実際にはメリットとデメリットの両面があります。ここでは夜勤のメリットとデメリットを紹介します。

夜勤のメリット

夜勤のメリットとして主に以下の3つが挙げられます。

夜勤手当がつく

夜勤は一般的に手当が支給されるため、日勤のみの場合と比べて収入が多くなるのがメリットです。日本看護協会の「2023 年 看護職員実態調査報告書」によると、夜勤手当の平均支給額は、2交代制の夜勤1回あたり11,368 円、3交代制の準夜勤は4,234 円、深夜勤は5,199 円となっています。

夜勤の回数や手当の金額は職場によって異なりますが、生活や将来設計のために経済面を考慮するうえではプラスになる要素です。

経験値・判断力が身につく

夜勤帯は看護師の人数が少なく、一人ひとりの判断が求められる場面が増えるため、経験値や判断力が身につきやすいのもメリットです。

夜間に起こる事象に対応しなければならないプレッシャーはあるでしょう。しかしその半面、看護技術や観察力、優先順位を考える力、急変時の対応力など、看護師としての実践力を高めることにつながる勤務ともいえます。

消灯後は比較的時間に余裕がある

職場にもよりますが、夜勤は日中に比べて検査や処置などの業務が少なくなります。消灯前後は食事やケアなどで慌ただしいものの、急変や緊急入院などがなければ、消灯後は比較的落ち着いている時間帯もあります。

そのため、じっくり記録を見直したり、調べものをしたりと、日中には出来ない業務に集中できるのもメリットのひとつです。

夜勤のデメリット

一方で、夜勤には以下の2つのようなデメリットもあります。

体力・精神面の負担がある

最大のデメリットは、体力的・精神的な負担がかかることです。夜勤は長時間勤務になりやすく、かつ少人数体制のなかで急変対応を行う可能性もあるため、特に慣れるまでは、強い疲労を感じるかもしれません。

そのため、夜勤前後は十分な休養をとること、無理をせず先輩に相談することが大切です。職場のサポート体制に頼りながら、少しずつペースをつかんでいきましょう。

生活リズムが乱れる

夜勤に入ると、睡眠時間が不規則になり生活リズムが崩れがちになるのもデメリットです。生活リズムが崩れると睡眠の質が下がりやすくなり、食生活が乱れ、集中力の低下につながることもあります。

夜勤と上手に付き合うポイントは、「夜勤明けに短時間でも睡眠をとる」「遮光カーテンや耳栓などを活用して睡眠環境を整える」など、自分なりの睡眠リズムや対処法を見つけることです。

夜勤デビューはいつから?独り立ちまでの流れと心構え

ここでは、夜勤デビューの目安や独り立ちまでの流れ、事前に知っておきたい心構えを解説します。

夜勤はいつから始まる?

新人看護師の夜勤が始まる時期は、病院や部署によって異なりますが、6月〜9月ごろに開始する病院が多いようです。入職後すぐに夜勤に配置されることはほとんどなく、多くの職場では、日勤業務をとおして基本的な看護技術や業務の流れを身につけ、その後段階的に独り立ちを目指します。

夜勤がいつから始まるか気になる場合は、就職説明会などで直接質問するのがおすすめです。

見習い期間から独り立ちするまで

夜勤は、見習い期間を設けて少しずつ経験を積むのが一般的です。まずは先輩看護師と一緒に夜勤に入り、業務の流れや夜間特有の対応を学ぶ「見習い夜勤」からスタートし、申し送りの受け方や夜間の観察ポイント、急変時の動き方などを実践的に身につけていきます。

一連の業務を経験していくなかで、一人で業務ができると判断されたら、夜勤メンバーの1人として勤務する流れとなります。

知っておきたい夜勤の心構え

ここからは、夜勤に備えて知っておきたい3つの心構えを紹介します。

体調管理を第一に考える

夜勤では体力の消耗が大きくなるため、無理をしないことが最も重要です。夜勤前は、睡眠や食事など意識して体調を整えておきましょう。もし、体調を崩した場合は、我慢せずに早めに相談することが大切です。

急変時の対応を確認しておく

夜勤は少人数体制のため、急変時の初期対応を理解しておくことが重要です。対応マニュアルや救急カートの配置、連絡手順などを事前に確認しておきましょう。

急変時には焦りや緊張から頭が真っ白になりやすいので、すべきこと、対応の手順、必要物品の場所など、自分専用のメモを作っておくことをおすすめします。

報連相を徹底する

夜間は日中とは異なる判断が求められ、対応に迷う場面もあります。一人で抱え込まず、こまめに「報告・連絡・相談」をすることが大切です。

しかし夜勤では、一緒に働く先輩看護師も多くの患者さんを担当しており、常に余裕があるとは限りません。だからこそ、小さな変化や判断に迷うがあれば、タイミングを見計らって早めに報告・相談することで、状況を共有しやすくなります。

報連相の徹底は、患者さんの安全を守るだけでなく、先輩が部署の業務全体を把握しやすくなり、結果的にチーム全体の負担軽減にもつながります。忙しいからこそ、遠慮せずに声をかけ、早めに伝える姿勢が大切です。

夜勤の「よくある質問」で不安を解消!

夜勤への不安は、誰もが感じるものです。ここでは、看護学生や新人看護師からよく寄せられる質問をもとに、夜勤への疑問や不安を解消していきます。

新人は月に何回夜勤がある?

夜勤の回数は病院や勤務形態によって異なりますが、2交代制の場合は月に3〜5回程度が目安です。ただし新人のうちは、体調や習熟度を考慮して少なめの回数からスタートする職場も多いようで、段階的に増えていくケースが一般的です。独り立ちのタイミングや、夜勤前後の勤務シフトなどを考慮してくれる職場もあります。

仮眠後はしっかり起きれる?

「寝過ごさないか不安」という声は多く、実際に寝過ごした経験がある先輩もいます。目覚ましを複数設定する、同僚に声をかけてもらうなど、起きる工夫をしておくことが大切です。また、アラームの設定時刻を早めにしておくと安心でしょう。

とにかく全部が不安!初夜勤の緊張をほぐす対処法は?

初めての夜勤は、緊張して当たり前です。事前に業務の流れや緊急時対応を確認し、メモや簡単な手順リストを用意しておくと安心です。また、不安な点はあらかじめ先輩に伝えて確認しておきましょう。

初夜勤の目標は、すべてを完璧にこなすことではなく、「安全に日勤へ引き継ぐこと」と考えるようにします。報連相を徹底し、周囲の協力も得ながら乗り切りましょう。

夜勤のために看護学生のうちからできる準備はある?

学生のうちから準備できることは、夜勤の流れを知っておくことです。正しく理解しておくことは、就職後の不安軽減につながります。

夜勤実習がある場合は、先輩看護師の動きや申し送りの内容を意識して観察しておきましょう。知識として夜勤を理解しておくだけでも、大きな準備になりますよ。

夜勤を知ることは、看護師になる準備のひとつ

看護師の夜勤は、24時間体制で医療を支えるためには欠かせない勤務形態です。日勤とは働き方や業務の流れが異なり、夜勤ならではのメリットとデメリットもあります。学生のうちから夜勤の流れや特徴を理解しておくと、不安の軽減につながります。正しい知識を身につけ、落ち着いて夜勤デビューを迎えましょう。

【参考】

・日本看護協会:2021 年 看護職員実態調査報告書(2025年12月25日閲覧)
・日本看護協会:2023 年 病院看護実態調査 報告書(2025年12月25日閲覧)

執筆者情報

プロフィール画像

柴田 実岐子

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福岡県生まれ。大学卒業後、一般企業に勤務し、社会人から看護師免許を取得。急性期外科などで経験を積んだのち、精神科、慢性期の一般病棟、健診センターなどさまざまな職場で勤務。さらに夜勤専従・派遣・応援ナースなど、多種多様な働き方を経験した。現在は離島移住をきっかけに、へき地医療に従事しながらライターとして活動中。