退院後の在宅療養を考えて、
多職種で連携し患者さんを支える

　当院へ入職したのは、『「このセンターに来てよかった」と実感してもらえる看護を実践します』という理念に共感したためです。これは、私が思い描く看護師像そのものでした。また、スペシャリストが多く在籍していることも大きな魅力でした。
　学生時代の実習では、患者さんが回復していく姿を見て喜びを感じましたが、入職後は、実習とは違う現実に直面しました。病状が悪化したり、看取りを経験したりする中で、どのようにかかわるべきか新人として深く悩みました。
　そんなとき、精神的な支えとなったのは、サポートナースの先輩からのこまめな声かけです。また、同期とつらい気持ちや悩みを共有し、解消できたことも大きな力になりました。これらの経験は、看護師として成長するうえで不可欠なものだったと感じています。
　院内研修では、フィジカルアセスメントを2回にわたって学びました。1回目は知識の習得、2回目は症例に基づいた実践形式で、看護の基礎を固めることができました。また、病棟では医師が主催する勉強会が頻繁に開催されています。そこで学んだ呼吸器内科の化学療法や、呼吸器外科の術後胸腔ドレーンの管理などの知識は、日々の看護業務に生かされています。
　患者さんは元気に退院していく方ばかりではありません。在宅で治療を続ける患者さんに対して、その人らしい生活を送ってもらえるよう、多職種と連携しながら支援していきたいと考えています。