患者さんとの信頼関係を築き
個々の患者さんに応じたケアを提供
B 私の病棟は眼科と糖尿病の混合病棟です。眼科では白内障や緑内障、網膜剥離などの患者さんが主に手術目的で入院しており、多くが1泊から3泊と短く、1日に何件もの入退院があります。糖尿病ではおよそ半分の患者さんが教育入院で、インスリン導入や血糖値コントロールなどを目的としています。
A 私の病棟は頭頸部がんや口腔がんの患者さんが7割を占め、手術・化学・放射線療法を行っています。こちらの病棟とだいぶ雰囲気が違うように感じますが、どのような看護を行っているのですか。
B 眼科も糖尿病の患者さんも、自宅に帰ってから点眼やインスリン注射など自己管理が必要な処置をすることになります。ですから患者さんへの指導が中心になります。患者さんの理解力を確認しながら、その方に応じた説明の仕方を心がけています。Aさんの部署はどうですか。
A 私の病棟は気管切開によって声が出せない患者さんや、化学療法や放射線療法で口腔から咽頭までの侵襲が大きく食事摂取能力が低い患者さんがいます。そのため、コミュニケーションのとり方や栄養摂取など、どのような方法がその患者さんにとって最適かを常に考えながら看護をしています。
B 退院後の生活支援を考えるとき、患者さんの思い、その生活背景を知ることは大切ですよね。私の病棟は在院日数が短いので、患者さんの思いを傾聴して信頼関係を築けるように努めています。
温かな雰囲気と充実の教育体制が
看護師としての成長を促す
A コロナ禍で十分な実習ができず、入職前は不安でした。でも先輩方の指導が丁寧で病棟の雰囲気も良く、安心して業務に取り組むことができました。今は任せてもらえる仕事が増え、成長できたと感じます。
B 一番感動したのは「困っていることない?」「大丈夫?」など先輩からのやさしい声かけです。入職前の不安が軽減され、見守られている安心感がありました。
A 安心感で言えば同期の存在も大きいですね。同じ立場で思いを共有・共感できるので互いに励まし合い、頑張れています。
B 充実した教育体制も安心材料です。実践に即した研修内容で、座学だけよりも印象に残り、理解が深まったように思います。
A 看護師になって良かったと思うのはどんなときですか? 私は入浴できずにいた患者さんに洗髪をした際「ありがとう」と言ってもらえたことがうれしかったです。
B 私も清拭やシャワー浴など日常の何気ないケアに感謝の言葉をいただくと、良い看護ができたのかなとうれしくなります。
A 今の目標は、喉頭摘出後にボディイメージの変容や食事摂取に悩む患者さんをサポートし、退院までしっかり支援できるようになることです。患者さんからの「ありがとう」の言葉を糧に頑張りたいです。
B 入院中に正しい知識を身につけ、退院後も処置を継続できる環境を整えることは、疾患の悪化予防や早期発見への可能性を高めます。患者さん一人ひとりに合わせた効果的な指導や退院支援を通じて、退院後も支えられる看護を目指します。