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Special Topic 3 チーム医療 [他職種との連携をナース目線で発信]

東京医科大学病院のチーム医療

専門職の知識・技術を集結して
質の高い医療を支える栄養サポートチーム

東京医科大学病院

住所:〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-7-1

患者さん主役のチーム医療で看護・医療のやりがいを実感

 栄養状態が悪いと治療効果が得られにくいだけではなく、ADLやQOLも低下したり、合併症を引き起こしたりするリスクが高いことはよく知られています。多職種がそれぞれの専門知識と技術を持ち寄り、適切な栄養管理を患者さんに提供することが栄養サポートチーム(NST:Nutrition Support Team)の役割です。
 メンバーは、医師、歯科医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、管理栄養士です。
「当院は各病棟に薬剤師と管理栄養士が配属されています。日頃から多職種連携のチーム医療が実践されていますが、その中でも特に栄養管理が難渋する患者さんについてNSTに依頼がきます」
 こう説明してくれた看護部の副看護部長は、摂食・嚥下障害看護認定看護師としてこのチームに参加しています。
 チームの一員でもある管理栄養士に活動件数を聞きました。
「毎月およそ20件の依頼が入ります。経口摂取が理想ですが、腸管を使えるかどうかという評価からチームの活動は始まります」
 薬剤師は、このチームに参加して6年目です。
「食欲低下には、薬の副作用や飲み合わせなど、服用中の薬剤の影響も少なくありません。薬剤師なので薬を中心に見ていますが、各専門職の視点でさまざまな方法があることを毎回学んでいます」
 NSTでは、患者さんが退院後にどのような環境で暮らすのか、視野に入れています。
「食べることに関する嗜好や要望を聞き出し、できるだけ実現するように支援します。まさに、患者さんを主役とするチーム医療で、そういう看護・医療を提供できることにやりがいを感じています」
 副看護部長はそう仰っていました。
 新人看護師もキャリアを重ねて専門性を高め、NSTのようなチーム医療の一員にくわわる日がくるでしょう。未来へと向かう成長の道が開けています。

スペシャリストがチーム医療を支える!