これから看護師国家試験に向けてどのように勉強を進めたらいいのか?合格率はどれくらいなのか?疑問に思う方はいらっしゃると思います。この記事では、看護師国家試験の概要を含め、国家試験までの学習スケジュールや対策ポイントについて解説します。
また、気になる合格率もご紹介します。
看護師国家試験とは、国家資格の看護師免許を取得するために毎年2月に実施される試験です。受験資格に該当している人を対象に、看護師として働くうえで、必要な技術や知識を備えているか図るために行います。看護師の国家資格を得るためには、国家試験の受験が義務づけられています。要するに国家試験は看護師になるために、避けては通れない道です。
国家試験と聞くとハードルを感じますが、実際の試験は「看護師として必要最低限の基礎知識」を問う問題が中心です。
適切な対策を行い、合格基準を満たせば、国家資格を取得することができます。
国家試験の日程は毎年2月の中旬に実施され、合格発表は毎年3月に行われます。詳しい日程については、厚生労働省が前年中に発表します。
国家試験は、厚生労働省の定める下記の合格基準を満たせば合格できます。
必修問題及び一般問題は、1問1点、状況設定問題は1問2点の配点です。
出題数は240問。内容は必修問題・一般問題・状況設定問題の3つに分けられます。
設問数 | 配点 | ボーダーライン | |
---|---|---|---|
必修問題 | 50問 | 1点/問 | 正解率80%以上 |
一般問題 | 130問 | 1点/問 | その年によって変動 近年の傾向だと正解率65〜70% |
状況設定問題 | 60問 | 2点/問 |
例年行われる国家試験の難易度はどれくらいなのでしょうか?
厚生労働省が発表している過去3年間のデータを参照しながら紐解いてみましょう。
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
第108回 | 63,603人 | 56,767人 | 89.30% |
うち新卒者 | 58,308人 | 55,216人 | 94.70% |
第107回 | 64,488人 | 58,682人 | 91.00% |
うち新卒者 | 57,929人 | 55,764人 | 96.30% |
第106回 | 62,534人 | 55,367人 | 88.50% |
うち新卒者 | 56,381人 | 53,177人 | 94.30% |
既卒者が含まれる、全体の合格率については過去3年間90%前後を推移しています。新卒者のみの合格率においては、90%以上。
これらからも分かるように、看護師国家試験の合格率は非常に高いのです。
国家試験についての概要や合格率を把握したうえで、試験までの勉強スケジュールの立て方や対策ポイントを押さえましょう。
ここでは、国家試験対策を2つのSTEPに分けて解説します。
看護学生は国家試験に向けての準備だけでなく、就職や実習も並行して行う必要があります。そのため、事前のスケジュールを立てることが重要です。いきなり勉強を進めていくのではなく、まず初めに国家試験対策に向けていつまでにどの範囲を終わらせるかなど目標や、着手する時期を明確にしておきましょう。
国家試験合格までの勉強の目標や着手する時期を決めたら、勉強スケジュールを立てましょう。時期ごとに学習内容や手段を分けて進めるのがおすすめです。
~最終学年6月 | 国試アプリ等で勉強 |
---|---|
7月~10月 | 必修対策(基礎固め) |
11月~年末 | 過去問や模試 |
試験直前期の1月~2月 | 総仕上げ |
その他、国家試験に対策のポイントや役立つ知識は以下からご覧いただけます。試験勉強を本格始動する前にぜひ、チェックしてみてください。
看護師国家試験の概要、対策や合格率について解説しました。毎年、90%前後の方が国家試験に合格しています。もともと、合格率が低い試験でもありませんが、事前に国家試験に向けて、問題傾向や対策を押さえることで、さらに合格率をあげることができます。
最終学年では、国試の勉強だけでなく、実習や就活をこなさなければいけなく想像以上の忙しさですが、就業体験や就職活動を早期に終わらせ、実習と国試対策に備えた先輩たちもいます。まだまだ先の話と後回しにせず、計画的に対策を進めましょう。
下記では、さらに詳しい看護師国家試験対策をご紹介しています。国家試験に向けて本格的に始動する前の情報として、ぜひご覧ください。