専門領域に強い病院特集
東京都福祉局(府中療育センター/北療育医療センター)

医療型障害児入所施設・療養介護施設
東京都福祉局(府中療育センター/北療育医療センター)

所在地
府中療育センター:東京都府中市武蔵台2-9-2
北療育医療センター:東京都北区十条台1-2-3
病床数
府中療育センター:260床/北療育医療センター:120床
看護師数
府中療育センター:210名程度/北療育医療センター:110名程度

個性によりそい、喜びを分かち合う

東京都福祉局(府中療育センター/北療育医療センター)

療育センターは、重症心身障害児(者)などが、入所・通所などで治療や療育を受ける施設であり、「医療法に基づく病院」であると同時に、「児童福祉法や障害者総合支援法に基づく入所施設・通所施設」でもあります。療育センターの機能として、利用者の健康管理、治療、日常生活の支援を行う「入所・通園・通所」、心身の障害があり、治療が必要な方に対する「外来診療」、在宅生活を送る方に対する医療や訓練等の「療育相談」があります。

療育センターは都内に9施設ありますが、東京都が直接、管理運営を行っているのは府中療育センターと北療育医療センターの2施設のみです。
府中療育センターは都内最大の重症心身障害児(者)施設です。令和2年に新設された建物と最新の設備が魅力です。北療育医療センターは療育だけではなく医療にも力を入れる施設です。足立区と大田区の2か所に分園も設けています。

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Point

専門領域看護の魅力・強み

療育センターは利用者に合った発達支援を行うと同時に生活の場や日中の活動の場となり、医療と福祉の両面から、利用者とその家族の生活を支える重要な役割を担っています。
療育センターでの看護は、利用者の命を守り、その人らしく楽しく生きていただけるよう支える看護です。看護師は、言語的コミュニケーションが困難な利用者の表情や身体の動きから様々なサインや微細な変化を読み取り、異常の早期発見や早期対応につなげています。利用者に寄り添い、じっくりと時間をかけて向き合っていくことで、利用者の笑顔や喜びを一つひとつ増やせるよう「その人らしさ」を尊重したケアを実践しています。
利用者やその家族に寄り添い、利用者の人生に深く関わることができる点、利用者と丁寧に向き合うことで小さな変化や成長を日々感じられる点が、療育センターで働く大きな魅力です。

重症心身障害児(者)のケア

重症心身障害児(者)には、呼吸や排痰、排泄処理、摂食や嚥下、移動や体位の保持など、自力で行うことが困難な行動が多数あるため、それらに合わせた看護技術が必要です。
療育センターでは、皮膚・排泄ケア認定看護師や慢性呼吸器疾患看護認定看護師など様々な分野の認定看護師が活躍しています。認定看護師による丁寧な指導と支援により、重症心身障害児(者)のケアを学校で十分に学べていない人も、専門的な能力を身につけることができます。
また、東京都は、重症心身障害の看護分野で質の高い看護実践と指導的役割を果たす人材を育成することを目的とした「東京都重症心身障害プロフェッショナルナース育成研修」を実施しています。重症心身障害児(者)に必要な質の高い看護を継続的に提供するため、看護の専門職としてのスキルアップ、キャリアアップを目指した研修・教育制度が充実しています。

専門チーム

療育センターでは、医師や看護師の他、福祉職、心理士、リハビリ職、ソーシャルワーカーなど、多様な専門職が密接に連携してチーム療育を行っています。24時間体制で利用者と関わる看護師はチームの要として、日々の観察で得たアセスメントを多職種に共有し、意思や個別性に合わせて、利用者の質の高い生活実現に貢献していくことができます。
例えば、摂食・嚥下障害を抱えている方へは、栄養士や歯科医師、言語聴覚士、看護師などによる多職種チームでのミールラウンドで、実際の食事場面を観察評価してスタッフにアドバイスし、一人ひとりの利用者に美味しく安全に食べていただく支援をしています。専門チームは他にも、NST(栄養サポートチーム)、痙縮治療チーム、院内感染制御チーム、緩和ケアチーム、褥瘡対策チーム、医療安全対策チームなどが活動しています。

Education

新人看護師の専門教育体制

充実した人材育成体制

充実した研修制度とともに、新人の方でも安心して働くことができるサポート体制があります。入職後3~4か月を臨床研修期間に位置付け、指導者と共に基礎看護技術の習得を進め、夜勤研修は3か月目からの実施となります。
臨床研修期間が終了した後も、実践に活かせる基本的な臨床看護の院内研修を受講したり、指導者とともに技術チェックリストで習得技術の確認をして、自分の成長を自分で確認できる研修体系になっています。実地指導・評価や知識・記述指導、精神面のサポートを行う「実地指導者」と実地指導者への助言等を行い、新人教育の中心的役割を果たす「教育担当者」、研修全体を統括する「研修責任者」と看護師全体で新人看護師をサポートする体制が整っています。

Interview

先輩看護師インタビュー

その人らしさを、笑顔で支える看護

当センターでは、重症心身障害児(者)への看護を提供しています。重症心身障害児(者)は、重度の身体障害と知的障害が重複しており、複数の疾患を抱えている方が多くいらっしゃいます。そのためADL(日常生活動作)は全介助が多く、食事や更衣などの生活援助から、排痰ケアや人工呼吸器管理などの医療的ケアまで幅広い看護が日常的に求められています。
また、言語的コミュニケーションが困難な方が多く、指の動きやまばたきなどの小さなサイン、表情やバイタルサインのわずかな変化から体調や気持ちを読み取る力が必要です。一人ひとりに合わせた個別性の高い、きめ細やかな看護が求められる現場ですが、経験を重ねることで患者さんの新たな一面や成長に気づくことができ大きな喜びを感じます。障害や疾患を抱えながらも、その人らしく笑顔で過ごし、ご家族も安心して生活できるようにするにはどうすればよいかを日々考えながら、看護に取り組んでいます。

看護学生へのメッセージ

医療だけでなく、利用者さん一人ひとりの生活を豊かにすることを目指して看護を提供することが療育センターの特徴です。じっくり関わることで、利用者さんに必要な看護が見えてきます。また、お楽しみ会やバスハイクなど、療育活動の中で一緒に楽しい時間を過ごすと、利用者さんの違う一面に気づくこともあります。つらい時に支えるばかりの看護ではありません。
東京都直営の療育センターでは、看護学生時代に重症心身障害児者の方々と関わることができなかった場合でも、入職されたみなさんが戸惑うことがないように院内研修や現場指導(OJT)でフォローアップしています。医療と福祉、2つの側面の知識を習得できるのも魅力です。

東京都立府中療育センター 研修教育看護師長 草深亜紀子

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