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神奈川県北里大学病院

〒252-0375 神奈川県相模原市南区北里1-15-1

042-778-8111

看護部情報システム担当(2005年入職)
清水 將統さん(左)
広島県出身 広島大学卒業
看護部情報システム担当(2006年入職)
奥山 誠さん(右)
神奈川県出身 昭和大学卒業

楽しく働きやすい職場にするために、
看護現場のニーズをくみ取り、
情報とシステムの視点で現場を支えています

年間700件の看護師の「強み」が
eポートフォリオに蓄積されている

清水 看護部情報システムは、看護に関する情報を管理する部署です。電子カルテの運用のサポートや、蓄積された情報を管理してシステム開発や提案などを行っており、私たち2名の看護師で構成されています。
 2010年に電子カルテ導入のタイミングで当部署が設置され、当時病棟での情報管理に課題を感じていたので、大きなチャンスだと思い異動を希望しました。その後、看護部のキャリア管理システム(eポートフォリオ)や質評価の仕組みの構築などさまざまな企画に参加、主導してきました。

奥山 私は一般病棟で7年、集中治療室で3年勤務したのち、2016年に当部署へ異動しました。私自身も、看護現場の効率化(例えば、各種マニュアルや資料、集計データなどにアクセスできる仕組みの構築)を通して、看護現場の支援ができていると実感し、やりがいを持って働いています。

清水 看護師がシステム構築を担当していることの強みは、やはり現場を知っていることです。現場での経験を多く積んでいる私たちなら必要なものがわかるので、現場のニーズにいち早く対応できます。

奥山 清水さんがつくったeポートフォリオは2015年にe-Learning 大賞「厚生労働大臣賞」を受賞するなど、外部からも評価されています。クリニカルラダーやコンピテンシーの自己評価・他者評価はもちろん、資格や委員会・教育活動などの役割も入力でき、自身の成長や経歴がすぐに確認できます。学習コンテンツもあり、コロナ禍でも院内の勉強会や研修をオンライン化できるので、継続教育に活かされていますね。

清水 私がeポートフォリオで意図したのは、うまくいったことをみんなで共有することです。業務の中でうまくいったことを「強みジャーナル」としてポートフォリオにためる仕組みをつくりました。最初はこれが使われるのか不安でしたが、今は年間700~800件の看護師の「強み」が寄せられています。それを読んでいるだけでも、私自身元気をもらえます。

看護師としてのアセスメント力を活かし、
背景や本当のニーズを探る

清水 奥山さんは当部署で6年目となりましたが、現在の課題は何でしょうか。

奥山 データ抽出やシステム構築はあくまで手段であるので、現場から言われたとおりにするのではなく、ニーズの背景まで考えられるようになりたいです。さらに自ら発信できるようになることが課題です。

清水 それは看護でも一緒ですよね。患者さんや家族の思いを聞くときに、その言葉の裏にあるもの、背景や本当のニーズは何かを探っていくと思います。奥山さんは看護の臨床経験が長く、アセスメント力もあるので、それを強みとしてデータ抽出や情報の提供に活かしていければいいですね。
 私の目標は看護師が楽しく働ける環境を整えることですが、それには病院のスマート化は不可欠で、今後も現場をシステムの視点から支えていきたいと考えています。
 当院は適材適所に先駆者や専門家がいて、困ったときは誰に相談すればいいかすぐに顔が思い浮かびます。私たちも頼られる人になれるよう、一緒に頑張りましょう。

eポートフォリオには、新人看護師が使用する「看護技術チェックリスト」がシステム化され、その中で評価できるようになっている。教育専従看護師と新人の看護技術の評価結果について話し合う。
看護職だけでなく、他職種からもさまざまなデータを求められる。この日は事務職との打ち合わせ。働きやすい職場環境のためのシステムを提案し、支えていくのも2人の役割だ。
モニターに映し出されたのは、清水さんが提案から構築までゼロから携わったeポートフォリオの一画面。各部署や認定・専門看護師が企画する学習会のeラーニングコンテンツを作成し、それをeポートフォリオに入れたことで、コロナ禍でもしっかり学習できる体制が整う。院内の教育体制を側面から支援している。

看護部長からのメッセージ

 今回ご紹介した看護部のシステム担当の活躍は、学生の皆さんにとって新鮮な驚きだったのではないでしょうか。当院では看護師のシステム担当だからこそできる、看護の現場に密着したICTの運用を目指して2010年から導入してきました。今回ご紹介したeポートフォリオだけではなく、電子カルテの中の情報の収集や分析、職員の働き方の見える化など、これまで整備したシステムは数知れません。当院ではなくてはならない人材です。
 看護職は、これからもさまざまなところで活躍が期待されている人材です。当院は、看護職としての長いキャリアを自分で組み立てる機会が提供される病院です。看護師それぞれが将来さまざまな領域で活躍する姿を形づくれるように、サポートしています。

北里大学病院 副院長・看護部長
別府 千恵さん

全国から集まる先輩ナースたち

出身地内訳
入職者の出身地内訳:関東75% 九州・沖縄10% 中部4.1% 北海道3.4% 北陸2.7% 東北2% 近畿1.4% 中国・四国1.4%
2022年度採用者

身近にスペシャリストがいる良い環境で
確実な看護力を身につけたい

秋田県出身
GICU
相馬 遥奈さん

 就職の際は向上心を持って働ける環境かを重視し、チーム医療が盛んでさまざまな立場から患者さんに介入できる当院を選びました。知らない土地での就職に不安はありましたが、当院は全国から人が集まるため同じ不安を抱く同期も多いとわかり、安心しました。GICUには認定看護師や特定看護師も在籍しており、先輩方の高度なスキルに刺激を受ける毎日です。確かな知識・技術を身につけるため、日々の業務はもちろん、症例報告や学会への参加にも力を注ぎ頑張っています。