東京医科大学病院
住所:〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-7-1
「入職して驚いたのは、予想以上に多職種連携のチームが多いことです」「職種間の壁がないため、情報交換が密にできます」。質の高い医療提供で知られる東京医科大学病院ですが、新人看護師である大賀さんと山﨑さんは(先輩ナースページ登場)、その大きな柱の1つが多職種連携によるチーム医療だといいます。ここでは呼吸ケアサポートチーム(Respiratrycare Support Team:RST)を紹介します。
RSTは、主に人工呼吸器を装着している患者さんを対象として人工呼吸器の早期離脱を目指し、より良い呼吸ケアを提供できるよう活動しています。週1回の病棟ラウンドをはじめカンファレンスやフィードバック、情報誌の発行など活動内容は多彩です。
RSTのメンバーは医師や看護師(認定看護師・専門看護師)、理学療法士、臨床工学技士などで構成されています。集中ケア認定看護師の有澤徹郎さんは、それぞれの専門性を尊重しながら“One Team”として最大限の力を発揮するためのコンダクター役を担当しています。これに対して急性・重症患者看護専門看護師の萩原志帆さんは、一般病棟の看護師が呼吸器ケアのどんなことに困っているのかを把握し、解決のための知識や情報を相手に理解できるように伝える役目を担っています。
また理学療法士の中里俊亮さんは、看護師との連携や自身の役割分担について、「患者さんの1日のうち23時間30分を見守るのが看護師で、残りの30分で『ここができればもっと楽に呼吸ができる』という課題を、筋肉の使い方など身体機能回復訓練から解決を図るのが私たち理学療法士です」と説明してくれました。
一般病棟でも呼吸ケアが必要な患者さんは少なくありません。そのためRSTの役割は、院内の呼吸療法・酸素療法全体に関する医療の質の維持や安全確保にまで及びます。呼吸に関する専門性を活かしたRSTと患者さんのそばで寄り添う一般病棟の看護師が協働することで、RSTは患者さんのQOL向上や質の高い医療提供に貢献しています。