病棟の先輩たちに
いつも見守られている安心感
母がICUの看護師で、常に最新知識を学び吸収しながら働く姿を見て、私も看護職を一生の仕事にしようと決めました。進学に際して母から出された条件が、「首都圏の大学で学び、教育体制のしっかりした大学病院で最先端医療に触れながら看護師の基礎を築くこと」でした。
東京女子医科大学病院を志望したのは、インターンシップがきっかけでした。呼吸器装着の患者さんを担当する2年目の看護師が「わからないことや不安な点は、先輩の指導を受けながら取り組めますよ」と仰って、明るい表情で働いていました。また、どの病棟でもスタッフの皆さんが「何でも聞いて」と言ってくれて、実際にどんな質問にも答えてくれました。患者さんだけではなく、一緒に働く仲間や未熟な新人にもやさしい、安心して働ける温かい職場という印象が決め手となり、母からの条件もクリアしていた当院に入職を決めました。
当院はプリセプター制のため、入職後はマンツーマンでじっくりと指導してもらえます。病棟ではプリセプターだけでなく、たくさんの先輩たちがいろいろな場面で「どうすればいいのか」「なぜそうするのか」、知識や技術をエビデンスに基づいて丁寧に教えてくれます。想定外の事態で不安になったときなども先輩方が細やかにサポートしてくれます。常に病棟全体で見守り、育ててくれていると感じられ、安心して働くことができます。インターンシップの際に感じたやさしく温かい職場そのもので、当院を選んで本当に良かったと思います。
学び続ける先輩の姿に
進化する看護の力を見る
循環器専門病棟では患者さんの急変も多く、命と向き合っていると実感する日々です。1年目はわからないことだらけ、できないことだらけでした。しかし、病棟には循環器の看護に精通した先輩たちがいて、常に見守りながら指導してくれました。先輩たちは常に学び、その学びを患者さんにフィードバックしていました。その様子を間近で見るうちに、何をどう学ぶのか、学んだことをどのように看護に展開していくのか、私も自分で考えて努力するようになりました。
そうした姿勢が身につくと、患者さんへの説明の仕方も変化しました。その人にとって一番必要な情報にポイントを置いて、わかりやすく伝えることができるようになったのです。先日も、ペースメーカーを入れるか悩んでいた患者さんが、「ペースメーカー、どうしても入れないといけないかな。不安で…」と悩みを吐露しました。そこで何が不安なのか誠実に傾聴し、ペースメーカーを入れるとどうなるのか、入れないとどうなるのか、ご本人やご家族への影響などについてわかりやすく説明しました。後日、手術の傷跡を見せながら「ペースメーカー入れたよ。あのとき、話を聞いて理解できるように説明してくれてありがとう」と患者さんが笑顔で伝えてくれ、とてもうれしかったです。
常に学び、学んだ知識を活用して患者さん一人ひとりに応じた看護を提供する。そこから看護の進化と質の向上という良い循環が生まれることを実感しています。



