不安の強い患者さんを支えるのも
手術室看護師の重要な役割
新人研修に「さくら研修」という、各病棟を1日ごとにローテーションで回る研修があります。それぞれの看護を体験してから配属先を決めることが可能です。入職前は小児科病棟を希望していましたが、この研修を受けて手術室に希望が変わりました。手術室の雰囲気の良さや、先輩看護師の患者さんへの細やかなケアを見て、私も手術室で働きたいという思いが芽生えたのです。
手術看護は入職後に基礎的なことを一から学ぶ必要があり、とても大変です。最初のころは器械出しで失敗して、落ち込むことも多くありました。それでも一緒に手術についた先輩やプリセプター、アソシエイト、教育担当者からのフィードバックやフォローのおかげで乗り越えられ、今があると思います。
眼科の手術で強い不安を訴えた患者さんがいました。手術直前までは肩をさするなどをして寄り添い、手術中も局所麻酔のため「いろいろな音が聞こえて怖い」と仰ったので、「大丈夫、ここにいますよ」と声をかけ続けました。すると安心され、手術は無事終了。後にその患者さんから「あなたがいてくれたから安心できた。ありがとう」と言ってもらえ、患者さんを支えられる存在になれたことがうれしかったです。
目標はプリセプターのように誰にでも笑顔で接し、患者さんとのコミュニケーションが上手な看護師になることです。手術看護を極めるには5年は必要と言われており、まだ基礎の段階ですが、5年間がむしゃらに手術室で頑張ろうと思っています。
