実践を通じた指導で
新人たちの成長をサポート
O 昨年から新型コロナウイルスの影響により、集合研修は少人数制で行うなどの変更がありましたが、Aさんは不安なく臨めましたか。
A 集合研修は病棟と同じ物品を使って行われるため、わかりやすく実践で役に立ちました。病棟ではプリセプターと一緒に患者さんを受け持ち、情報収集やケアのポイントなどを学びました。すぐに先輩に確認できる体制だったので安心でした。
F 小児科病棟は独自のケアも多いため、現場での指導が多くなります。Aさんはいつも笑顔でおっとりした印象でしたが、責任感が強く、質問も積極的に行っていたので安心して見守りました。
A 初めは1人の患者さんに集中すると、周囲が見られない状況でした。Fさんからのアドバイスで、視野を広く持ち、病棟全体を見ることの大切さを学びました。
O 現場教育はプリセプターを中心に、病棟全体で新人をサポートする体制が整っています。特徴的なのが各病棟に配置されている臨床指導ナースです。臨床指導ナースは集合教育での学びを実践につなげ、看護の成果を新人看護師と共有することで成長を支援しています。プリセプターには研修やアドバイスを行うなど指導者へのサポートも万全です。プリセプターの役割を担った感想はどうですか。
F 人に伝える力の必要性を感じました。個々の性格に合わせて、受け入れやすい言葉でアドバイスしています。また臨床指導ナースに相談できることも心強かったです。
指導者も新人看護師も、
ともに育ち合う環境で成長
O 指導する側も気づきがたくさんあると思います。指導するうえで心がけていることはありますか。
F 私が心がけていることは、良い点を見つけ、本人に伝えることです。Aさんは受け持ちだけでなく、周りの患者さんにも笑顔で積極的にかかわっています。子どもとの接し方もスムーズで、成長を感じています。
A 実践を通じた指導を受けながら振り返りを行い、次の課題や目標にチャレンジしています。プリセプターや臨床指導ナースが身近にいてアドバイスをいただけるので、前向きに取り組めます。
O 経験豊富な指導者たちが常に見守り、不安なく学べる環境が当院の魅力の1つですね。今後の目標はありますか。
A 安全な看護の提供を大前提とし、患者さんやご家族の背景や気持ちを考慮した看護を行いたいです。患者さんのQOLを高められる自律した看護を実践することが目標です。
F 小児科領域で看護を継続し、ご家族とお子さんに寄り添っていきたいと思います。プリセプターとして人に伝える力を磨くと同時に、今後はチームリーダーの役割も担っていくため、病棟全体を見られるようになりたいですね。
O 看護が楽しいと思える後輩が増えていくことは、臨床指導ナースとしての原動力となっています。私自身も指導スキルを向上させ、「育て合い、育ち合う」チームであり続けられるよう支援したいと思います。


