赤ちゃんの命を預かる責任の重さが、
日々の成長を促す糧になる
新生児科病棟に配属となり、400グラム前後で生まれた小さな赤ちゃん、疾患を持って生まれた赤ちゃんの治療、発達の促進、後遺症・合併症予防や家族との絆の形成のための看護ケアを行っています。
コロナ禍の影響でインターンシップや病院での実習の機会が減少し、赤ちゃんに触れるのは入職後が初めてでした。当初はオムツ交換や木浴など、お母さんが日常生活で行うようなことにも緊張していました。NICUでは常時どこかでアラーム音が鳴っていて、そのたびに緊張が高まるのはいまだに続いています。小さな命が私のケア一つひとつにかかっていることに責任の大きさを感じ、プレッシャーに押しつぶされそうになることもあります。それでも、手の平に乗るほどの小さな赤ちゃんが1日数グラムずつ大きくなり、無事にお母さん、お父さんのもとに帰れたときは大きな喜びを感じます。その赤ちゃんにとって、プラスのケアになっているかを常に意識しながらケアを行っています。
生まれた赤ちゃんの小ささや、モニターなどにつながれたわが子の姿を目にし、触れるのを怖いと感じたり、ためらわれたりするお母さんも少なくありません。そんなお母さんが、看護師の声かけでわが子に触れ、愛着を抱くようになる姿を見るにつれ、親子の絆形成に果たす看護師の役割の大きさに気づかされます。
その責任を果たすため、日々新生児看護の学びを深め、高い専門性を持つ看護師を目指して研鑽を積んでいます。
充実したダブルの研修体制と
手厚い支援がもたらす安心感
大学4年次の病院実習がほとんど中止となったため、看護技術には大きな不安を抱いて入職しました。NICUの赤ちゃんは想像以上に小さく、自分に務まるだろうかと悩むこともありましたが、充実した教育体制と病棟での手厚いサポートによって、そうした不安は次第にやわらいでいきました。
当院の新人教育は、集合研修と少人数研修のダブル研修があります。集合研修では同期とともに基礎的知識と技術を学びます。お互いの病棟の様子や学びの進捗具合などの情報交換もするので、ストレスの解消にもつながりました。一方の少人数研修では、8人ほどの新人看護師に対して4人の先輩看護師に技術を確認してもらえます。基本的なことをすべて丁寧に教えていただき、「初歩的すぎて、みんなの前では質問しづらいな」と思うようなことでも、気兼ねなく聞けて楽しく学ぶことができました。タイプの異なる研修でくり返し学ぶことができたからこそ、確実に技術を習得できたのだと感じています。
NICUで必要な知識・技術は、月に1回の勉強会や先輩からの実践に沿った指導で身につけています。私とプリセプターの勤務が一緒のとき、プリセプターには指導に専念していただけたので精神的にも安心できました。質問や相談もその場ですぐに解決してもらえ、とても頼れる存在でした。
入職3年目にプリセプターを務めますが、それまでにもっと技術を高め人間的にも成長して、先輩たちと同様に技術面・精神面でも後輩を支えていきたいと考えています。



