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東京都公益財団法人 がん研究会 有明病院

〒135-8550 東京都江東区有明3-8-31

03-3570-0398(人事部)

教育担当室副師長(2007年入職)
髙橋 まみさん(左)
教育担当室師長(2002年入職)
中山 章子さん(中央)
教育担当室副師長(2009年入職)
下大川 恵さん(右)

重層的な新人教育体制と
きめ細やかな支援で
豊かな感性を互いにはぐくみながら
がん看護のスペシャリストとして
成長できる

コロナ禍の新人看護師の
不安を取り除く、手厚い支援

中山 がん専門病院である当院は、がん看護を担う人材育成を使命とし、コロナ禍でも研修内容を吟味して柔軟に対応しています。新卒看護師に対する看護技術研修は、例年5日間で実施していたものを2020年度より2日間に短縮し、2~3名につき1名の教育委員が指導者として担当し、細やかに支援しています。月1回の集合研修は、大会場を確保して分散開催し、オンラインも活用するなど、コロナ禍以前と同様の充実した研修が実施できています。

髙橋 単に技術を習得するだけなら部署のOJTでもできますが、集合研修は新人同士で仕事の悩みを話し合うなど、コロナ禍での貴重な交流の場になっています。教育担当室でも、孤立させない、孤独にさせないことを重視し、集合研修の開催を継続できるように対策を講じてきました。

下大川 部署ではプリセプターやアソシエイト、部署に必ず1人配置されている教育委員など、スタッフ全員が新人をサポートしているので、看護技術や患者対応など、臨床現場に必要なスキルは着実に身につけることができると思います。

髙橋 教育担当室では全新人看護師に対し、7月と12月に面談を行います。12月の面談で、自分の考えを堂々と話すようになった姿に成長を感じ感慨深いものがあります。

下大川 「憧れの先輩に近づきたい」など具体的な「なりたい看護師像」が描けていたり、患者さんとのコミュニケーションを楽しんでいたり、短期間でも変化しているのを実感でき、うれしくなります。

業務を通して自分の課題を見つけ、
成長し続ける看護師を目指す

中山 がん専門病院への入職を希望するだけに、認定看護師や専門看護師を目指したいという意欲的な人も少なくありません。一人ひとりの看護師ががん看護の専門性を高められるように、研修などを通して支援しています。

髙橋 新人看護師は10月と12月の研修で、手術療法、化学療法、放射線療法などのがん看護の基礎を学べます。そのほかにも「がん看護専門基礎コース」研修があるため、自己研鑽を積める機会となっています。認定看護師や専門看護師が講師を務めるため、エキスパートを身近に感じ、ロールモデルが見つかるかもしれません。

下大川 私は緩和ケア病棟で5年間勤務しましたが、治療を選択し、病気を克服することだけが闘病ではありません。亡くなる瞬間まで、患者さんは精一杯生きようとしています。新人であっても患者さんや家族の選択を尊重し、支援できる看護師であってほしいと思います。業務を通してうれしいことやつらいことなどをしっかりと感じ、患者さんを1人の人間として大切に感じられる人間力を高めてほしいです。

中山 患者さんの「こうありたい」という思いを支え、より良く生きるための方法を考えて支援できる看護師になってほしいですね。そのためには「何を大事にしているか」「最善は何か」を考える視点を持ち、科学的根拠に基づいた支援ができるように日ごろから「自分の今の課題は何か」を常に考え、学び続けて成長できる人材となってほしいと考えています。

コロナ禍でも新人看護師が不安なく研修に参加できるように、教育担当室では問題点を抽出し、対応策を練り上げ、コロナ禍以前と同様に充実した内容の研修を実施している。
4月に行う「看護技術研修(採血・点滴管理・血糖測定など)」では、患者役を経験することで得られる学びがある。
5月に行う輸液ポンプ研修。少人数制の研修は、「きめ細やかにサポートしてもらえた」と新人看護師に好評だった。
8月に行うBLS技術研修では、密を避けるために少人数制で開催した。

全国から集まる先輩ナースたち

出身地内訳
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「がん克服」という病院理念に共感。
患者さんに寄り添えるナースを目指す

山口県出身
ICU
藤井 理子さん

 祖父ががんになり最期までケアをしてくださった看護師に憧れて、この仕事を志しました。就職はがん治療がメインの病院を希望し、「がん克服」という当院の病院理念に強く惹かれて入職を決めました。ICUの先輩方は、悩みや困りごとはないか頻回に声をかけてくれます。できないことへの指導だけでなく、その日できたこともきちんと言葉で伝えてくれるので自信がついてきます。重症患者に対応でき、寄り添ってケアのできるナースに成長することが今後の目標です。