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全国38病院 臨床現場を徹底取材!

■順天堂大学医学部附属順天堂医院■

充実した教育で看護実践能力を磨き
看護師一人ひとりが質の高い看護を提供
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手技模型を使用した静脈注射の実践トレーニング。
実施する際のコツとポイントをマスターしていく

専門的なスキルを高める数々の研修プログラム

 順天堂大学の学是は「仁」である。医学部附属順天堂医院では、他を慈しむ「仁」の心を持って患者さん一人ひとりに向き合い、その人の生活の質の向上を目指した最善の看護を実践、確実な看護実践能力と専門性を身につけた看護師の育成に力を入れている。
 新人を対象とした教育プログラムは、4月には就任時オリエンテーションをはじめ、週1回の振り返り、5月から6月にはグループワークなど数々のフォローアップ研修が組まれている。また、「ペンギンシステム」と呼ばれる独自の新人教育体制を整え、コーチは技術指導と評価、プリセプターは心理的支援を分担し、スタッフ全員で新人を支える体制を確立している。
 2年目以降も、ジェネラリストとして成長できるクリニカルラダー(レベル1?4)を用いた看護実践能力評価を行っているが、同時に高度なスキルを身につけるための教育に力を入れていることも同院の特徴。そのひとつが院内認定学習会の「静脈注射教育プログラム」だ。
 2002年に厚生労働省から出された「看護師等による静脈注射は診療の補助業務の範疇である」ということを受けて、同院では06年から看護師が静脈注射を安全に、自信を持って実施できる技術を習得する学習会を開始した。看護教育課長の櫻井順子さんは、静脈注射の勉強会を導入した目的を次のように話す。
 「看護師が注射を行う根拠と、自分自身の役割を認識することが大切だと考え、一定の基準に達した看護師が責任を持って静脈注射を行えるシステムを構築した。看護師の行為が、安全に患者さんの利益につながることを目標としている」

院内認定学習会で安全な静脈注射の実施を目指す

 「静脈注射教育プログラム」の受講資格は、レベル3以上で部署責任者の推薦を受けた看護師が対象となる。内容は、静脈注射導入の経緯と目的、法的責任、整形外科や皮膚科の医師による講義、薬剤師による薬剤についての説明、認定看護師による講義や実技指導など、1日を通して実施される。
 そして研修終了後は、各現場でのOJT。チェックシートに基づき知識や技術を確認しながらトレーニングを行い、責任者のチェックを受ける。承認を得た者には認定証と院内認定シールを発行。これまでに院内に250名のIVナースが誕生し、現場で活躍している。
 この学習会で静脈注射実施の倫理的配慮や感染予防の講義を行ったがん化学療法看護認定看護師の安間亜希さん(看護歴17年)は、学習会の目的を次のように話す。
 「この学習会は、看護師による静脈注射実施の取り組みを通して、医療の安全性、患者さんの利益、看護師の実践能力の向上が目的である。静脈注射を誰もが安全に行えることを目指している」
 技術指導を担当した工藤孝子さん(看護歴15年)も、看護師の責任の重さを感じてほしいと語る。
 「これまで、医師のサポートだった医療行為を看護師の責任において行うことの重要性を感じてほしい。そして技術の向上はもちろんだが、患者さんへの配慮も同時に求められる」

充実した教育環境のなかで成長する看護師たち

 混合病棟に勤務する田邊亜純さん(看護歴3年)は、静脈注射の技術を高めたいという目的で参加した。
 「災害時における看護師の役割について勉強中のため、技術を向上させたいと思った。これまで何気なく見ていた医師の治療も、自分が実際に行うことの難しさを感じると同時に、視野が広がった」
 同病棟で働く今井礼子さん(看護歴4年)は、「看護師が静脈注射を行う責任の重さを実感したが、早く認定を受け、病棟でスタッフに還元していきたい」と意欲的だ。
脳神経外科病棟に勤務する望月裕里さん(看護歴3年)も、IVナースとして活動することが目標だと語る。
 「これまで病棟で、医師がいないとき患者さんに点滴が打てないなど、もどかしさを感じていた。早く経験を積んで自立し、もっと患者さんに役立つ存在になりたい」
 個々の看護師たちが、実践に結びつけられる研修を企画・運営している安間さんと工藤さんは、この学習会を振り返り、「自立したいという意欲があり、向上心あるスタッフが多いので今後に期待が持てる。早く現場で自分の習得した技術を還元してほしい」と口をそろえる。
 専門的な技術を高められる教育環境のなかで個々の看護師たちは、切磋琢磨しながら自己研鑽を重ね、プロフェッショナルな看護師として成長している。

スプリング&サマー
インターンシップのご案内

 2011年卒業見込みの看護学生(現大学3年生)を対象に、スプリングインターンシップを3月に開催いたします。詳細は、当院ホームページ「順天堂医院看護部 スプリングインターンシップ」で検索してください。
 8月には、サマーインターンシップ開催を予定しております。

  • 勉強会に参加した田邊さん、今井さん、望月さんは、確実な手技を習得することが自信につながるという
  • 講義では、静脈注射に必要な知識や取り扱いを法律面からも学んでいく
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